講演情報
[P3-2-3]当院にてTNTを施行しcCRが得られた2例
菅野 伸洋, 遠藤 和也, 羽鳥 慎介, 上岡 祐人 (国家公務員共済組合連合会平塚共済病院外科)
・背景 局所進行直腸がんに対するTNTの有用性が明らかになり,当院では2022年9月より導入した.
・目的 当院にてTNTを施行し,cCRが得られた2例について文献的考察を踏まえ報告する.
・症例1
72歳女性,治療前診断 Rb 腫瘍下縁 AV3cm 右側壁中心1/2周性 2型腫瘍cT3N2aM0 cStage IIIc RAS:wild,BRAF;wild,MSS 外科的肛門管上縁に腫瘍下縁がかかる腫瘍に対し,TNTを施行した.
RT total 50.4Gy+カペシタビン1500mgx2/日(5投2休)RT終了2週間後よりFOLFOX+Cmab(Cmabはweekly投与)を開始.
TNT開始より14週(FOLFOX+Cmab 4コース終了後)でCR(直腸診察,内視鏡検査,生検病理検査,MRI,CT)となった.FOLFOX+Cmabを12コースまで施行し,CRが継続していることを確認し終了とした.その後月に1回直腸診,2か月に1回MRIと内視鏡検査,3か月に1回CT検査を施行し経過観察を行っており,CRを維持(治療終了から2か月)している.
・症例2
77歳女性,治療前診断 Rb 腫瘍下縁 AV5cm 後壁中心1/3周性 2型腫瘍cT3N1aM0 cStage IIIb RAS:mut(G12V),BRAF;wild,MSS 外科的肛門管上縁から腫瘍下縁まで2cmの腫瘍に対し,TNTを施行した.
RT 5Gy x 5日間 total 25Gy終了2週後より,Cape OX + BVを開始した.4コース終了後にCR(直腸診察,内視鏡検査,生検病理検査,MRI,CT)となった.当初,根治手術(腹腔鏡下超低位前方切除+D3,LD0,TaTME)を予定していたため,患者,家族と十分に相談の上,化学療法継続の方針となった.現在5コース目を施行中である.
・結語
両患者ともに,重篤な有害事象なくTNTが施行可能であった.
患者への十分なinformed consentを行いながら,再燃した場合の治療介入がおそくならないように慎重に経過観察を行っている.その後の経過を踏まえて報告する.
・目的 当院にてTNTを施行し,cCRが得られた2例について文献的考察を踏まえ報告する.
・症例1
72歳女性,治療前診断 Rb 腫瘍下縁 AV3cm 右側壁中心1/2周性 2型腫瘍cT3N2aM0 cStage IIIc RAS:wild,BRAF;wild,MSS 外科的肛門管上縁に腫瘍下縁がかかる腫瘍に対し,TNTを施行した.
RT total 50.4Gy+カペシタビン1500mgx2/日(5投2休)RT終了2週間後よりFOLFOX+Cmab(Cmabはweekly投与)を開始.
TNT開始より14週(FOLFOX+Cmab 4コース終了後)でCR(直腸診察,内視鏡検査,生検病理検査,MRI,CT)となった.FOLFOX+Cmabを12コースまで施行し,CRが継続していることを確認し終了とした.その後月に1回直腸診,2か月に1回MRIと内視鏡検査,3か月に1回CT検査を施行し経過観察を行っており,CRを維持(治療終了から2か月)している.
・症例2
77歳女性,治療前診断 Rb 腫瘍下縁 AV5cm 後壁中心1/3周性 2型腫瘍cT3N1aM0 cStage IIIb RAS:mut(G12V),BRAF;wild,MSS 外科的肛門管上縁から腫瘍下縁まで2cmの腫瘍に対し,TNTを施行した.
RT 5Gy x 5日間 total 25Gy終了2週後より,Cape OX + BVを開始した.4コース終了後にCR(直腸診察,内視鏡検査,生検病理検査,MRI,CT)となった.当初,根治手術(腹腔鏡下超低位前方切除+D3,LD0,TaTME)を予定していたため,患者,家族と十分に相談の上,化学療法継続の方針となった.現在5コース目を施行中である.
・結語
両患者ともに,重篤な有害事象なくTNTが施行可能であった.
患者への十分なinformed consentを行いながら,再燃した場合の治療介入がおそくならないように慎重に経過観察を行っている.その後の経過を踏まえて報告する.