講演情報
[O11-2]MSI-H/dMMR結腸癌 4例に対する免疫チェックポイント阻害剤の使用経験
澤田 元太, 長江 歩, 藤野 志季, 谷澤 佑理, 文 正浩, 福永 浩紀, 森本 修邦, 森田 俊治 (市立伊丹病院外科)
【はじめに】
近年、MSI-H/dMMR大腸癌に対する免疫チェックポイント阻害剤(ICI)について評価した臨床試験の結果が報告されている。これまでに当院で、MSI-H/dMMR大腸癌 に対しICIを使用した4症例について報告する。
【症例提示】
症例①:83歳、女性。横行結腸癌に対し、X年11月腹腔鏡下横行結腸部分切除術施行。術後病理診断pT4aN0(0/12)M0 Stage IIbであり、補助療法を行わず経過観察となった。X+1年6月 CT検査にて左鎖骨上窩リンパ節再発(リンパ節 27×35mm)を指摘され、pembrolizumab開始。12コース終了時点のCTにて左鎖骨上窩リンパ節 8×8mmまで縮小し、25コース終了後で患者希望のため終了となった。25コース治療期間中に下痢G2を認めたが、G3以上の副作用は認めなかった。
症例②:73歳、女性。上行結腸癌、腹壁浸潤を認め(cT4bN2aM0 Stage IIIc)、切除断端陽性のリスクからneoadjuvantとしてpembrolizumab 6コース施行した。6コース治療中に副作用は認めなかった。最終投与 6週後にロボット支援下回盲部切除術を施行、術後合併症はなく術後9日目で退院となった。術後病理結果でpCRを認めており、術後9か月で再発を認めていない。
症例③:78歳、女性。上行結腸癌、 左鎖骨上窩リンパ節転移、傍大動脈リンパ節転移 (cT4aN3M1a Stage IVa)の診断となり、pembrolizumabを開始。3コース終了時点のCT検査にて左鎖骨上窩リンパ節転移、傍大動脈リンパ節転移の著名な縮小を認めており、治療継続中。現時点まで副作用を認めていない。
症例④:86歳、女性。横行結腸癌、腹壁浸潤を認め (cT4bN1bM0 Stage IIIc)、切除断端陽性のリスクからneoadjuvant療法としてpembrolizumabを開始。3コース終了時点で、腫瘍の著名な縮小を認めており、今後原発巣切除予定となっている。pembrolizumab治療中に副作用は認めなかった。
【まとめ】
いずれの症例においても著名な腫瘍縮小効果を認め、G3以上の有害事象を認めなかった。
近年、MSI-H/dMMR大腸癌に対する免疫チェックポイント阻害剤(ICI)について評価した臨床試験の結果が報告されている。これまでに当院で、MSI-H/dMMR大腸癌 に対しICIを使用した4症例について報告する。
【症例提示】
症例①:83歳、女性。横行結腸癌に対し、X年11月腹腔鏡下横行結腸部分切除術施行。術後病理診断pT4aN0(0/12)M0 Stage IIbであり、補助療法を行わず経過観察となった。X+1年6月 CT検査にて左鎖骨上窩リンパ節再発(リンパ節 27×35mm)を指摘され、pembrolizumab開始。12コース終了時点のCTにて左鎖骨上窩リンパ節 8×8mmまで縮小し、25コース終了後で患者希望のため終了となった。25コース治療期間中に下痢G2を認めたが、G3以上の副作用は認めなかった。
症例②:73歳、女性。上行結腸癌、腹壁浸潤を認め(cT4bN2aM0 Stage IIIc)、切除断端陽性のリスクからneoadjuvantとしてpembrolizumab 6コース施行した。6コース治療中に副作用は認めなかった。最終投与 6週後にロボット支援下回盲部切除術を施行、術後合併症はなく術後9日目で退院となった。術後病理結果でpCRを認めており、術後9か月で再発を認めていない。
症例③:78歳、女性。上行結腸癌、 左鎖骨上窩リンパ節転移、傍大動脈リンパ節転移 (cT4aN3M1a Stage IVa)の診断となり、pembrolizumabを開始。3コース終了時点のCT検査にて左鎖骨上窩リンパ節転移、傍大動脈リンパ節転移の著名な縮小を認めており、治療継続中。現時点まで副作用を認めていない。
症例④:86歳、女性。横行結腸癌、腹壁浸潤を認め (cT4bN1bM0 Stage IIIc)、切除断端陽性のリスクからneoadjuvant療法としてpembrolizumabを開始。3コース終了時点で、腫瘍の著名な縮小を認めており、今後原発巣切除予定となっている。pembrolizumab治療中に副作用は認めなかった。
【まとめ】
いずれの症例においても著名な腫瘍縮小効果を認め、G3以上の有害事象を認めなかった。