講演情報
[O2-2]骨盤臓器脱合併直腸脱に対するロボット支援下仙骨膣固定術併用腹側直腸固定術の実施に向けて
石塚 満, 蜂谷 裕之, 泉 陽光, 上野 綸, 河野 貴博, 高柳 雅, 根本 鉄太郎, 井原 啓佑, 中村 隆俊, 水島 恒和 (獨協医科大学下部消化管外科)
骨盤臓器脱(pelvic organ prolapse; POP)に対するロボット支援下仙骨膣固定術(Robotic sacrocolpopexy; RSC)は、本邦でも普及してきている。
一方で、直腸脱(rectal prolapse; RP)に対しては腹腔鏡下腹側直腸固定術(Laparoscopic ventral rectopexy; LVR)が施行されているが、ロボットによる同手術(Robotic ventral rectopexy; RVR)は、本邦では保険収載されていない。
POPにRPが合併することはしばしば経験する。しかしながらRSCは保険収載されているのにも関わらず、RVRは保険収載されていないことから、POPに合併したRPに対して現状ではRSC施行後にロボットを外し、腹腔鏡下にLVRを行うという、不可解な手術を行う必要があり、患者と医療者の両サイドに不利益が生じている。RSCをダブルメッシュ法で行っている施設であれば、膣後壁固定メッシュを直腸前壁メッシュに置き換えるのみであるためRVRの導入は容易であると考えられる。
以上のことから、我々は高度新規医療技術申請を行いPOPに合併したRPに対する当施設におけるRSC+RVR実施の認可を得た。今後RSC併用RVRの経験を重ねることで、近い将来RPに対するRVRが保険収載された際には直ちに対応できるようにRVRの経験を積み、準備を進めていきたい。
一方で、直腸脱(rectal prolapse; RP)に対しては腹腔鏡下腹側直腸固定術(Laparoscopic ventral rectopexy; LVR)が施行されているが、ロボットによる同手術(Robotic ventral rectopexy; RVR)は、本邦では保険収載されていない。
POPにRPが合併することはしばしば経験する。しかしながらRSCは保険収載されているのにも関わらず、RVRは保険収載されていないことから、POPに合併したRPに対して現状ではRSC施行後にロボットを外し、腹腔鏡下にLVRを行うという、不可解な手術を行う必要があり、患者と医療者の両サイドに不利益が生じている。RSCをダブルメッシュ法で行っている施設であれば、膣後壁固定メッシュを直腸前壁メッシュに置き換えるのみであるためRVRの導入は容易であると考えられる。
以上のことから、我々は高度新規医療技術申請を行いPOPに合併したRPに対する当施設におけるRSC+RVR実施の認可を得た。今後RSC併用RVRの経験を重ねることで、近い将来RPに対するRVRが保険収載された際には直ちに対応できるようにRVRの経験を積み、準備を進めていきたい。