講演情報
[O28-3]レジデントによるロボット支援手術での最年少技術認定取得を目指して
河口 恵, 賀川 義規, 長谷川 健太, 深井 智司, 森 良太, 北風 雅敏, 三代 雅明, 末田 聖倫, 西村 潤一, 安井 昌義, 菅生 貴仁, 牛丸 裕貴, 小松 久晃, 柳本 喜智, 金村 剛志, 山本 和義, 後藤 邦仁, 小林 省吾, 宮田 博志, 大植 雅之 (大阪国際がんセンター)
【はじめに】
2022年の指針改訂により、若手外科医である私たちレジデントも、ロボット支援内視鏡手術(以下、ロボット手術)の術者として早期から経験を積むことが可能となった。さらに2023年度には、大腸領域のロボット手術が技術認定審査の対象に加わった。ロボット手術は高精度な3Dビューにより解剖を立体的に把握でき、多関節鉗子による精緻な操作が可能で、若手術者にも優れた学習環境を提供する。当院では2024年より、レジデントが執刀医として技術認定取得を目指す教育体制が整備された。私自身も腹腔鏡ではなくロボット手術での認定取得に挑戦している。
【術者資格】
開腹・腹腔鏡手術の基礎習得に加え、シミュレーターによる視覚―手指協調トレーニングやロボット手術助手経験を課し、段階的かつ安全性を重視した教育を行っている。
【教育体制】
術野展開では、ロボット手術のメリットを活かし、3本の鉗子と生体付着部位を利用して“面”を形成し、そこに垂直方向の牽引を加えることで正確な切離ラインを明確化する。多関節鉗子でそのラインをトレースし、左右の手の協調運動で連続的に描出することで、安全かつ効率的な切離が可能となる。こうした手技の定型化と簡素化により、若年術者であっても手術時間の延長なく完遂が可能である。また、手術動画を用いた術後カンファレンスを通じて、反復的な学習と技術の定着を図っている。
【結果】
レジデントによる大腸癌に対するロボット支援手術37例の検討では、手術時間中央値(IQR):208分(150‐262)、コンソール時間:155分(115‐188)、出血量:0mL(0‐80)であり、Clavien-Dindo分類3以上の術後合併症は認めなかった。
【結語】
技術認定医は優れた技術だけでなく、後進の教育にも携わる責務があり、若手の段階からその役割を意識することが重要である。本取り組みは、私たち若手外科医が最年少での認定取得を目指し、将来の指導医としての基盤を築く有意義な機会となっている。
2022年の指針改訂により、若手外科医である私たちレジデントも、ロボット支援内視鏡手術(以下、ロボット手術)の術者として早期から経験を積むことが可能となった。さらに2023年度には、大腸領域のロボット手術が技術認定審査の対象に加わった。ロボット手術は高精度な3Dビューにより解剖を立体的に把握でき、多関節鉗子による精緻な操作が可能で、若手術者にも優れた学習環境を提供する。当院では2024年より、レジデントが執刀医として技術認定取得を目指す教育体制が整備された。私自身も腹腔鏡ではなくロボット手術での認定取得に挑戦している。
【術者資格】
開腹・腹腔鏡手術の基礎習得に加え、シミュレーターによる視覚―手指協調トレーニングやロボット手術助手経験を課し、段階的かつ安全性を重視した教育を行っている。
【教育体制】
術野展開では、ロボット手術のメリットを活かし、3本の鉗子と生体付着部位を利用して“面”を形成し、そこに垂直方向の牽引を加えることで正確な切離ラインを明確化する。多関節鉗子でそのラインをトレースし、左右の手の協調運動で連続的に描出することで、安全かつ効率的な切離が可能となる。こうした手技の定型化と簡素化により、若年術者であっても手術時間の延長なく完遂が可能である。また、手術動画を用いた術後カンファレンスを通じて、反復的な学習と技術の定着を図っている。
【結果】
レジデントによる大腸癌に対するロボット支援手術37例の検討では、手術時間中央値(IQR):208分(150‐262)、コンソール時間:155分(115‐188)、出血量:0mL(0‐80)であり、Clavien-Dindo分類3以上の術後合併症は認めなかった。
【結語】
技術認定医は優れた技術だけでなく、後進の教育にも携わる責務があり、若手の段階からその役割を意識することが重要である。本取り組みは、私たち若手外科医が最年少での認定取得を目指し、将来の指導医としての基盤を築く有意義な機会となっている。