講演情報
[O6-3]ロボット支援下結腸癌手術における体腔内吻合と体腔外吻合の比較検討
松本 日洋 (イムス富士見総合病院)
対象と方法:
原発性結腸癌(Ce-S)に対してロボット支援下結腸癌手術を施行した53例を対象とした。観察期間は34か月(2022/6/1-2025/3/31)で短期成績と体腔内吻合(IA)、体腔外吻合(EA)の手術的優越性を検討した。
結果:
IA群18例、EA群35例。性別:男性/女性IA群vs EA群8/10 vs 19/16例 (p=0.569)、年齢:68 vs 73歳 (p=0.196)、BMI:21.4 vs 21.5 Kg/m2 (p=0.309)、ASA classification (Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ): 4/8/6 vs 13/20/2例(p=0.042)、 腫瘍局在(C/A/T/D/S):4/8/1/3/2 vs 3/17/3/3/9例 (p=0.461)、術式 (右側結腸切除/横行結腸切除/左側結腸切除):12/0/6 vs 21/1/13例 (p<0.01)、吻合法:IA (over-lap) 18例 、EA (FEEA /DST/Gambee) 16/2/17例、手術時間:340 vs 273 min(p=0.012)、コンソール時間:250 vs 135 min(p<0.01)、再建時間:46 vs 33 min(p=0.042)、出血量: 0 vs 0ml (p=0.23)、郭清範囲 (D1/D2/D3): 0/0/18 vs 0/5/30(p=0.206)、腫瘍径: 45 vs 33mm (p=0.102)、リンパ節郭清個数: 17 vs 14個(p=0.428)、pT (T0/T1/T2/T3/T4): 0/3/2/12/1 vs 2/7/4/20/2例 (p=0.876)、pN (N0/N+):10/8 vs 24/11例 (p=0.0792)、p Stage (0/Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ): 0/5/5/5/3 vs 2/11/11/10/1 (p=0.653)、根治度(R0/R1/R2 ):15/3/0 vs 34/1/0 (p=0.108)、PM:80 vs 100mm (p=0.32)、DM:88 vs 60mm (p=0.872)、術後合併症C-D分類: Grade<Ⅲ 2 vs 0(麻痺性)例(p=0.543)、Grade≧Ⅲ 1 vs 0例(腹壁出血)(p=1.00)、術後排ガス日:2 vs 2日(p=0.557)、食事開始日:3 vs 3日(p=0.0561)、術後在院日数5 vs 6日(p=0.125)、WBC (1POD): 11720 vs 8600u/L (p=0.0287)、CRP (3POD):6.01 vs 6.88/dL (p=0.0526)、
Alb(術前値):3.7 vs 3.8g/dL (p=0.625)。炎症と栄養の指標の評価(術前値):NLR、PNI、CAR、mGPS:(p=0.267-1.0)。多変量解析ではコンソール時間のみが有意差(p<0.01)を示した。腹壁ヘルニア、腹膜播種は認めない。
結論:
体腔内吻合は短期間では良好で腹膜播種は認めてはいない。コンソール時間延長がみられ術者の負担が大きい。炎症栄養の因子の評価で術前に化学的前処置をすれば影響は少ない。
原発性結腸癌(Ce-S)に対してロボット支援下結腸癌手術を施行した53例を対象とした。観察期間は34か月(2022/6/1-2025/3/31)で短期成績と体腔内吻合(IA)、体腔外吻合(EA)の手術的優越性を検討した。
結果:
IA群18例、EA群35例。性別:男性/女性IA群vs EA群8/10 vs 19/16例 (p=0.569)、年齢:68 vs 73歳 (p=0.196)、BMI:21.4 vs 21.5 Kg/m2 (p=0.309)、ASA classification (Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ): 4/8/6 vs 13/20/2例(p=0.042)、 腫瘍局在(C/A/T/D/S):4/8/1/3/2 vs 3/17/3/3/9例 (p=0.461)、術式 (右側結腸切除/横行結腸切除/左側結腸切除):12/0/6 vs 21/1/13例 (p<0.01)、吻合法:IA (over-lap) 18例 、EA (FEEA /DST/Gambee) 16/2/17例、手術時間:340 vs 273 min(p=0.012)、コンソール時間:250 vs 135 min(p<0.01)、再建時間:46 vs 33 min(p=0.042)、出血量: 0 vs 0ml (p=0.23)、郭清範囲 (D1/D2/D3): 0/0/18 vs 0/5/30(p=0.206)、腫瘍径: 45 vs 33mm (p=0.102)、リンパ節郭清個数: 17 vs 14個(p=0.428)、pT (T0/T1/T2/T3/T4): 0/3/2/12/1 vs 2/7/4/20/2例 (p=0.876)、pN (N0/N+):10/8 vs 24/11例 (p=0.0792)、p Stage (0/Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ): 0/5/5/5/3 vs 2/11/11/10/1 (p=0.653)、根治度(R0/R1/R2 ):15/3/0 vs 34/1/0 (p=0.108)、PM:80 vs 100mm (p=0.32)、DM:88 vs 60mm (p=0.872)、術後合併症C-D分類: Grade<Ⅲ 2 vs 0(麻痺性)例(p=0.543)、Grade≧Ⅲ 1 vs 0例(腹壁出血)(p=1.00)、術後排ガス日:2 vs 2日(p=0.557)、食事開始日:3 vs 3日(p=0.0561)、術後在院日数5 vs 6日(p=0.125)、WBC (1POD): 11720 vs 8600u/L (p=0.0287)、CRP (3POD):6.01 vs 6.88/dL (p=0.0526)、
Alb(術前値):3.7 vs 3.8g/dL (p=0.625)。炎症と栄養の指標の評価(術前値):NLR、PNI、CAR、mGPS:(p=0.267-1.0)。多変量解析ではコンソール時間のみが有意差(p<0.01)を示した。腹壁ヘルニア、腹膜播種は認めない。
結論:
体腔内吻合は短期間では良好で腹膜播種は認めてはいない。コンソール時間延長がみられ術者の負担が大きい。炎症栄養の因子の評価で術前に化学的前処置をすれば影響は少ない。