講演情報
[O9-8]ストマ関連合併症で緊急手術を要した当科での経験
大谷 雅樹1, 木村 慶1, 福本 結子1, 伊藤 一真1, 今田 絢子1, 宋 智亨1, 片岡 幸三1, 別府 直仁1, 堀尾 勇規2, 内野 基2, 池内 浩基2, 池田 正孝1 (1.兵庫医科大学下部消化管外科, 2.兵庫医科大学炎症性腸疾患外科)
はじめに:ストマ造設術は手技的に比較的易しい傾向にあり、専攻医や若手外科医が執刀する機会が多い術式である。しかしながら、体型や腸管の状態等による患者因子やストマ造設に至る術式や術者の手術手技等の手術因子の影響で、様々なストマ関連合併症が存在する。保存的に加療できる場合が多いが時に緊急手術を要するストマ関連合併症がある。我々はストマ関連合併症で緊急手術を行った症例をいくつか経験したので報告する。
症例1:
60歳男性。直腸癌に対して腹会陰式直腸切断術後に骨盤底ドレーンから便汁様排液を認め、精査でストマ穿孔が判明しストマ再造設術を施行した。
症例2:
78歳男性。前立腺癌術後再発で放射性治療後に放射線直腸炎を併発。S状結腸ストマ造設術施行し、術後3か月でストマ離開による大網脱出・壊死で来院され、壊死大網切除・ストマ修復術施行した。
症例3:
71歳男性。直腸癌膀胱浸潤に対して骨盤内臓全摘術を施行。初回手術から4年後に傍ストマヘルニア嵌頓を発症し、小腸部分切除術を施行した。
症例4:
69歳男性。絞扼性イレウスの診断で緊急手術施行したところ、原発不明癌・腹膜播種多数認め、小腸部分切除・双孔式回腸人工肛門造設術施行。術後1年で肛門側ストマ脱・肛門側ストマ粘膜の虚血あり、肛門側ストマの虚血部を切除・吻合するストマ形成術を施行した。
結語:ストマ関連合併症で緊急手術を行った症例を経験した。多少の文献的考察を交えて報告する。
症例1:
60歳男性。直腸癌に対して腹会陰式直腸切断術後に骨盤底ドレーンから便汁様排液を認め、精査でストマ穿孔が判明しストマ再造設術を施行した。
症例2:
78歳男性。前立腺癌術後再発で放射性治療後に放射線直腸炎を併発。S状結腸ストマ造設術施行し、術後3か月でストマ離開による大網脱出・壊死で来院され、壊死大網切除・ストマ修復術施行した。
症例3:
71歳男性。直腸癌膀胱浸潤に対して骨盤内臓全摘術を施行。初回手術から4年後に傍ストマヘルニア嵌頓を発症し、小腸部分切除術を施行した。
症例4:
69歳男性。絞扼性イレウスの診断で緊急手術施行したところ、原発不明癌・腹膜播種多数認め、小腸部分切除・双孔式回腸人工肛門造設術施行。術後1年で肛門側ストマ脱・肛門側ストマ粘膜の虚血あり、肛門側ストマの虚血部を切除・吻合するストマ形成術を施行した。
結語:ストマ関連合併症で緊急手術を行った症例を経験した。多少の文献的考察を交えて報告する。