講演情報
[P12-6]当院における結腸憩室炎を原因とする結腸膀胱瘻に対する手術治療
田澤 美也子, 佐々木 恵, 江澤 瞭, 林 一真, 柳澤 拓, 松永 史穂, 西岡 龍太郎, 坂野 正佳, 山下 大和, 石井 武, 海藤 章郎, 光法 雄介, 伊東 浩次 (土浦協同病院消化器外科)
【目的】結腸憩室炎を原因とする結腸膀胱瘻に対しては手術治療が原則とされているが、炎症の影響などにより難易度の高い手術となることも多い。また、合併症発生率が高い、人工肛門造設が必要になる可能性が高いという報告もあり、日常診療の中でも治療方針の決定にしばしば難渋する。当院における結腸憩室炎を原因とする結腸膀胱瘻の手術成績について、調査し報告することとした。
【方法】2020年1月から2024年12月に、当院で結腸憩室炎を原因とする結腸膀胱瘻に対して手術を施行した症例を、後方視的に検討した。
【結果】上記期間に結腸憩室炎を原因とする結腸膀胱瘻に対する手術は5例施行した。年齢中央値は68歳(51-79歳)。性別は全例男性。発見契機は、尿路感染症症状が4例、腹痛が1例であった。術式は、S状結腸切除術および瘻孔切除術が4例(開腹1例、腹腔鏡3例)、人工肛門造設術が1例で、2例は準緊急的に、3例は待機的に施行された。術後在院日数中央値は9日間(6-10日間)。術後30日以内のClavien-Dindo分類Grade III以上の合併症は、創し開(Grade IIIb)を1例認めたが、術後30日以内に死亡した症例は認めなかった。
【考察・結語】難易度の高い結腸膀胱瘻に対する手術も、症例によっては腹腔鏡で手術を完遂することができていた。また、人工肛門を造設することなく治療できている症例も多かった。結腸膀胱瘻は治療方針の決定が難しいが、慎重に治療方針を検討することで良好な経過となる可能性が示唆された。
【方法】2020年1月から2024年12月に、当院で結腸憩室炎を原因とする結腸膀胱瘻に対して手術を施行した症例を、後方視的に検討した。
【結果】上記期間に結腸憩室炎を原因とする結腸膀胱瘻に対する手術は5例施行した。年齢中央値は68歳(51-79歳)。性別は全例男性。発見契機は、尿路感染症症状が4例、腹痛が1例であった。術式は、S状結腸切除術および瘻孔切除術が4例(開腹1例、腹腔鏡3例)、人工肛門造設術が1例で、2例は準緊急的に、3例は待機的に施行された。術後在院日数中央値は9日間(6-10日間)。術後30日以内のClavien-Dindo分類Grade III以上の合併症は、創し開(Grade IIIb)を1例認めたが、術後30日以内に死亡した症例は認めなかった。
【考察・結語】難易度の高い結腸膀胱瘻に対する手術も、症例によっては腹腔鏡で手術を完遂することができていた。また、人工肛門を造設することなく治療できている症例も多かった。結腸膀胱瘻は治療方針の決定が難しいが、慎重に治療方針を検討することで良好な経過となる可能性が示唆された。