講演情報
[P20-3]経肛門・経会陰アプローチによる直腸GIST・直腸膀胱瘻手術
佐村 博範, 新垣 淳也, 堀 義城, 山城 直嗣, 藤井 克成, 宮城 由依, 原田 哲嗣, 本成 永, 金城 直, 伊禮 俊充, 亀山 眞一郎, 伊志嶺 朝成, 長嶺 義哲, 古波倉 史子 (浦添総合病院)
【はじめに】GISTや直腸瘻孔に対しては一般的に経腹的アプローチが施行されているが、我々は経肛門的経会陰的に必要に応じて鏡視下に施術しているので報告する。【対象】女性直腸GISTのべ4例(再発1例)、前立腺術後の直腸膀胱瘻2例に対し経会陰的手術を施行した。また、男性直腸GIST1例に腹腔鏡手術と経肛門的鏡視下手術を施行した。【方法】経会陰的アプローチ:女性GIST)肛門膣口間に約5cmの横切開を置き、膣背側で切開を進め会陰横筋前で骨盤腔に入りGISTのみ(再発例は一部直腸壁)を切除した2例は(鏡視下で施行)。直腸膀胱瘻2例は同じく約5cmの会陰横切開をおき、会陰横筋の背側で骨盤底に入り膀胱直腸間を剥離し瘻孔をそれぞれ閉鎖し臀溝皮弁を間置した。男性直腸GIST例は腹腔鏡下に可能な限りGISTを授動した後、経肛門鏡視下で直腸壁を切開し一部直腸壁を付けて切除し、経肛門的に摘除した。【結果】GIST例は58ヶ月以上経過しており再発は認めていない。直腸膀胱瘻に2例は前医にてフォロー中であるが再発していない。合併症は3例にあり、再発GIST症例で縫合不全を発症したが再縫合とドレナージで治癒した。直腸膀胱瘻の一例は再発したが再度閉鎖を施行し治癒した。男性GIST症例は4年後に直腸膀胱瘻を発症し、現在治療計画中である。【結語】経肛門会陰アプローチはGISTや直腸膀胱瘻に有用なアプローチと思われる。