講演情報

[VPD1-10]結腸癌に対するロボット手術/腹腔鏡手術における体腔外/体腔内吻合の短期成績の比較: ランダム化比較試験(CONNECT study)の副次解析

真崎 純一1, 諏訪 雄亮2, 沼田 正勝2, 太田 絵美3, 諏訪 宏和3, 有働 竜太郎1, 石崎 哲央1, Nakagawa Kazuya4, 小澤 真由美2, 浜部 敦士5, 波多 豪5, 植村 守5, 渡邊 純2,6 (1.東京医科大学消化器・小児外科学分野, 2.横浜市立大学附属市民総合医療センター消化器病センター外科, 3.横須賀共済病院外科, 4.横浜市立大学消化器・腫瘍外科, 5.大阪大学大学院医学系研究科外科学講座消化器外科学, 6.関西医科大学下部消化管外科学講座)
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背景: CONNECT studyでIAはEAよりも腸管機能回復が早く、術後在院日数短縮に寄与することが示された
目的: 本試験でのロボット/腹腔鏡手術におけるEA/IAの短期成績を比較検討する
方法: cStageI~III、腹腔鏡/ロボット結腸切除予定患者をEA/IAに1:1割付を行った。EA群は腹腔鏡(EA-L)、ロボット(EA-R)、IA群は腹腔鏡(IA-L)、ロボット(IA-R)の4群に分けて短期成績を検討した
結果: 2020年11月~2023年10月に302例が登録され中止例が6例で296例がFAS解析対象となった。EAはEA-L106例、EA-R39例、IAはIA-L107例、IA-R44例であった。4群間で背景因子に差なし。EA-L/EA-R/IA-L/IA-Rで、手術時間(177/182/216/206分)、吻合時間(10/8/22/20分)はIAで長かった(p<0.001)。創長(4.5/4.0/4.0/4.0cm)はEA-Lで長かった(p=0.023)、Pfannenstiel切開 (2/3/72/93%)はIAで多かった(p<0.001)。初回排便までの日数(3/2/2/2日)、食事摂取開始(3/2/2/2日)はEA-Lで長かった(p=0.001,p<0.001)、proximal margin(98/100/110/95mm)に差はなく、distal margin(81/90/110/100㎜)はIAで長かった(p<0.001)。術後合併症発生率(12.3/15.4/10.3/6.8%)、腸閉塞(3.8/2.6/0.9/0%)、再手術率(3.8/7.7/0.9/2.3)と有意差はないが、EAで多い傾向にあった。術後在院日数はIA-Rが最も短く(5日)、IA-L/EA-R(6日)、EA-L(7日)と有意差を認めた(p=0.007)。ロボット手術ではR-IA/R-EAで、創長(p=0.012)が短く、distal margin(p=0.034)が長かった
結語:IAはロボットか腹腔鏡にかかわらず、結腸癌手術の短期成績改善に寄与することが示唆された