講演情報
[VSY2-6]ダヴィンチSPとtaTMEを併用した直腸癌手術の新しいアプローチ
石山 泰寛, 平能 康充, 芥田 荘平, 中西 彬人, 皆川 結明, 林 久志, 西 雄大, 藤井 能嗣, 椙田 浩文, 平沼 知加志 (埼玉医科大学国際医療センター)
背景;近年,消化器外科領域において様々なロボット手術による報告が散見されている.当院では2025年1月よりダヴィンチ SPを導入している. ダビンチSPは、軟性鏡のカメラと鉗子が並行して1本のポートから挿入される構造となっており、直腸の背側など狭小な空間にも、直腸の展開を必要とせず、掘り進むように深部へ到達することが可能である.当院では,超低位直腸癌に対してダビンチSPと経肛門操作を併用し,創部を最小限に抑えた術式を採用している.本発表では,その手術手技を供覧する.
手術手技
臍切開3㎝にてリトラクターを装着する.型どおりTMEを行う.骨盤操作は後壁から剥離しendopelvic fasciaまで到達する.経肛門チームとは腹膜反転部で直腸前壁は交通する.後壁はS3レベルで交通し全周性に剥離し標本を摘出する.
結果
2025年1月から4月までにダヴィンチ SPにtaTMEを併用しておこなった直腸癌は5例あった.年齢の中央値は56 (29-58)歳で男性2例,女性3例であった.BMIは23 (17.8-27.2)であった. 術式はISRが4例,超低位前方切除術が1例であった.手術時間は237 (206-271)分であった.出血量は5 (5-50)mlで術後入院期間は10(10-14)日であった.CD≧2の術後合併症はなかった.一時的人工肛門は3例に造設した.
結語
当院での直腸癌に対するダヴィンチSPの経験を報告した.ダヴィンチSPとtaTMEを併用することで創部を最小限に抑えた低侵襲手術が可能であった.今後も症例を蓄積し検討を行う必要がある.
手術手技
臍切開3㎝にてリトラクターを装着する.型どおりTMEを行う.骨盤操作は後壁から剥離しendopelvic fasciaまで到達する.経肛門チームとは腹膜反転部で直腸前壁は交通する.後壁はS3レベルで交通し全周性に剥離し標本を摘出する.
結果
2025年1月から4月までにダヴィンチ SPにtaTMEを併用しておこなった直腸癌は5例あった.年齢の中央値は56 (29-58)歳で男性2例,女性3例であった.BMIは23 (17.8-27.2)であった. 術式はISRが4例,超低位前方切除術が1例であった.手術時間は237 (206-271)分であった.出血量は5 (5-50)mlで術後入院期間は10(10-14)日であった.CD≧2の術後合併症はなかった.一時的人工肛門は3例に造設した.
結語
当院での直腸癌に対するダヴィンチSPの経験を報告した.ダヴィンチSPとtaTMEを併用することで創部を最小限に抑えた低侵襲手術が可能であった.今後も症例を蓄積し検討を行う必要がある.