講演情報
[P3-04]高流量ドパミン投与を必要とした急性ラコサミド中毒の1例
*岡本 祥史1、染野 澄1、梶野 哲1 (1. 横浜市立みなと赤十字病院薬剤部)
【背景】ラコサミドは第3世代の抗てんかん薬である。今回、ラコサミドを過量服用して徐脈と低血圧をきたした症例を経験した。【症例】68歳女性。自宅で倒れているのを発見され救急搬送された。来院時の意識はE1V1M1、SpO2が92%(室内気)と低下していたため経鼻エアウェイが挿入された。頭部CT撮像や腰椎穿刺が施行されたが、昏睡の原因が不明であったため入院となった。入院約2時間半後に突然、心拍数35回/分、血圧86/54mmHgに低下した。時折心室性期外収縮2段脈や非持続性心室頻拍も出現した。徐脈と低血圧の改善が見られないためドパミンの持続投与が開始となり、最終的に9.4μg/kg/分まで増量された。ドパミン投与により状態は徐々に改善したため漸減し、第3病日に投与終了となった。既往のパーキンソン病治療薬の調整後、第71病日に転院となった。来院時と来院8時間後のラコサミド血中濃度を測定したところ、それぞれ55.4µg/mL、91.5µg/mLと高値だった。【結論】高度徐脈と低血圧をきたしたラコサミド中毒に対して、一時的ペーシングを施行せずに高流量ドパミン持続投与により管理することができた。
