講演情報
[P8-01]セレコキシブによる薬剤性肺障害と考えられた1例。
*齋藤 香澄1、田口 大1、安藤 佐知子1、牧瀬 博1、石田 浩之1、林 浩三1、剱持 喜之1 (1. 勤医協中央病院)
60代女性。搬入10日前に腰痛・下肢痛のため近医整形外科からセレコキシブを処方された。搬入前日に左上肢に皮疹を認め、搬入当日は皮疹の広がりと、胸苦、嘔吐、腹痛も出現し前医を受診。発熱、酸素化低下、血圧低下、白血球減少を認め当院へ救急搬送された。前頚部、両上肢、胸腹部に融合傾向のあるびまん性浮腫性紅斑を認め、病歴からアナフィラキシーとしてアドレナリン、メトクロプラミド、ポララミン、ファモチジンを投与した。しかし酸素化は改善せず皮疹は増悪傾向であった。胸部CTで両側胸水貯留等の肺水腫を示唆する所見を認め、心電図や心臓超音波検査で心機能に異常は認めず非心原性肺水腫を疑った。原因精査のための診察や検査ではウイルス感染や膠原病を示唆する所見は得られず、皮膚生検では中毒疹の判定であった。経過からセレコキシブが被疑薬であると考え、同薬剤の内服を中止し抗アレルギー薬とステロイド外用薬を開始したところ皮疹は消失、酸素化と血球の改善を認めた。第13病日に独歩退院となり受診歴のある皮膚科受診とした。セレコキシブによる薬剤性肺障害は非常に稀であるが重篤化するため、投与後には慎重な経過観察を要すると考えられた。
