講演情報

[P9-01]保存的治療で治癒した回腸憩室穿通症の1例

*藤竹 信一1、間瀬 友香子1、原田 泰輔1、野田 士園1、稲垣 公太1、荘加 道太1、和田 応樹1、禰宜田 政隆1 (1. 西尾市民病院)
【緒言】回腸憩室穿孔・穿通症例の報告は少なく、本邦報告例の多くは手術に至っていた。今回、同病態が保存的治療で治癒した1例を経験した。【症例】高血圧症にて他院通院中の85歳、男性。悪寒戦慄を伴う高熱発症の数時間後に救急搬送された。体温40.6℃、WBC 9100/μl (好中球 95.8%)、CRP 0.42mg/dL。他に有意な症状や身体所見に乏しく熱源検索のためCT実施。終末回腸壁肥厚や周囲脂肪織濃度上昇、腸管外気泡を認めたが腹腔内液体貯留は無かった。回腸憩室炎による腸間膜穿通発症早期と診断し入院、CTRX投与開始。第4病日、解熱。第5病日、経口摂取開始。第9病日、CTRX終了。第13病日、退院。約半年後、CTを含め再燃の所見は認めていない。【考察】既報の保存的治療選択例は軽快せず手術に至っていた。非手術例は手術症例ほど報告されていないかもしれず、自験例のような保存的治療成功例の詳細は不明である。診断に有用とされるCTの正診率も低く、保存的治療では改善しえないので重篤化する前の手術を推奨する意見が多い。自験例は早期に的確に診断し治療を開始すれば手術を回避できる可能性もあることを示唆している。