講演情報
[P9-02]腫瘍との鑑別に苦慮しドレナージが遅れた巨大肝膿瘍の一例
*定本 圭弘1 (1. 独立行政法人 国立病院機構 北海道医療センター 救急科)
【症例】70歳台女性【病歴】呼吸苦を主訴に当院に救急搬送され、CTにて右大量胸水と肝右葉に肝外右側に突出する隔壁を伴う巨大な多房性嚢胞性腫瘤と、S4に低吸収域を認めた。胸腔穿刺を行ったところ膿汁の排泄があり膿胸と診断しドレーンを留置した。肝腫瘤性病変は腫瘍との鑑別が出来なかったため保存的加療の方針とした。入院3日目にエコー検査を施行したが典型的な膿瘍の所見ではなく腫瘍との鑑別はできなかった。入院4日目に造影MRIを施行し、腫瘤辺縁と隔壁は増強されたが内部は造影されなかったため肝膿瘍と診断した。入院5日目にエコーで可能そうであった経肝ルートにてドレナージを施行することができ膿汁の排泄を認めた。右胸水と肝膿瘍のいずれもStreptococcous intermediusが検出された。入院41日目に抗菌薬を中止し、膿瘍腔の洗浄を行い排液が透明化したため入院73日目に肝膿瘍ドレーンを抜去した。その後症状再燃無く経過したため入院76日目に自宅退院した。【結語】腫瘍との鑑別に苦慮し膿瘍ドレナージが遅れた肝膿瘍の一例を経験した。
