講演情報

[P16-01]当院救急外来の受診を契機に無料低額診療を利用した定期受診に復した一例

*押切 謙一1、石田 浩之2、林 浩三2、安藤 佐知子2、牧瀬 博2、間渕 智子3、行沢 剛3、田口 大2 (1. 勤医協中央病院 初期研修医、2. 勤医協中央病院 救急科、3. 勤医協中央病院 医療福祉課)
低所得世帯であることが定期受診控えに影響することが報告されている。当院救急外来を受診したことを契機に無料低額診療を利用した定期受診に復した一例を経験したため報告する。
 気管支喘息、糖尿病を有する40代女性が、経済的困窮を理由にかかりつけのA医院の受診控えに至り、来院2週前より服薬アドヒアランス不良となった。受診当日、乾性咳嗽を伴う安静時呼吸苦が出現し、自然経過で軽快したものの同様のエピソードを繰り返したため当院救急外来を受診した。病歴や身体所見より喘息発作の診断となった。また、A医院での血液検査結果より、血糖コントロール不良が判明した。多職種で連携し、無料低額診療の申請に繋ぐとともに、検査や薬剤の金額内訳や医学的必要性を提示しながら、加療内容を患者と相談して決定した。動脈血液ガス分析で代謝失調に至っていないことを確認し、処方を安価な薬剤に変更し、帰宅とした。受診翌日、当院での無料低額診療の適用が決まり、その後同制度を利用しながらB医院の定期受診に至った。
 救急外来での診療において、全医療スタッフには患者の生活背景の把握と無料低額診療などの社会制度の活用促進する認識が必要と考える。