講演情報

[P26-03]生物剤事案対処における組織統制の在り方に関する文献的検討

*小橋 和虎1、木村 優志1、黒川 貴幸2 (1. 防衛医科大学校 医学科学生、2. 防衛医科大学校 防衛医学講座)
【背景】生物剤は特異的な性質をもつため、事案発生時はそれを考慮した早期対処を要する。その際、組織間の円滑な連携のため指揮統制系統の明確化は不可欠である。
【目的・方法】現在の日本と主な諸外国における生物剤事案対処に関する組織間の指揮統制関係を、公表情報及び文献を用い比較検討した。
【結果】主に対処する組織は各国で異なるが、行政に加え軍、民間に大別された。一方、日本では強い権限をもつ専門的行政機関が不在だが、いわゆる「日本版CDC」が今後設立予定である。
【考察】現在目指す組織統制システムは米国を基とすると考えられるが、民間との訓練はフランス、行政による調査や初期対応は英国の枠組みが参考にできると考えた。「日本版CDC」設立に伴い、日本では今後対応の枠組みが変化する可能性が高いものの、民間ソースが充実しており、行政の強化に加えて民間ソースの更なる活用が望まれる。今後生物剤事案発生に備え、訓練を通じて組織間の役割と機能を検討し、指揮統制関係を確立する必要がある。
【結語】諸外国を参考としつつ、生物剤対処における日本の組織間指揮統制の関係を確立する必要がある。