講演情報
[O1-04]救急隊に目撃された院外心停止前に行われた静脈路確保の現状分析と予後に及ぼす影響に関する観察研究
*大和田 均1、牛本 知孝2、岡島 正樹3、稲葉 英夫2 (1. 鈴鹿医療科学大学 保健衛生学部 救急救命学科、2. 金沢医科大学救急医学講座、3. 金沢大学医薬保健研究域医学系 救急・災害医学講座)
目的:本邦における救急救命士による心停止前静脈路確保実施に関連する因子と救急隊目撃心停止予後に及ぼす影響について明らかにする。方法:2016年1月1日から2021年12月31日までの全国ウツタインデータおよび救急搬送データを結合させ,救急隊目撃心停止症例を抽出した。単変量解析およびロジスティック回帰分析を用いて,心停止前静脈路確保実施に関連する因子と心停止前静脈路確保実施が,救急隊目撃心停止予後に及ぼす影響について検討した。結果:56,577例が抽出された。静脈路確保の実施率の都道府県格差は大きく,実施群は非高齢成人と救急隊接触から病院収容までの時間が,未実施群は心原性心停止,急病,高度気道確保,気管挿管がそれぞれ関連していた。予後は,1ヶ月生存,神経学的良好予後とも,実施群で有意に高い値を認めた(実施群16.7%,未実施群10.0%:P<0.05)。結論:重度傷病者に対して,心停止前に静脈路確保を終えていることで,救急隊目撃のある心停止傷病者に早期アドレナリン投与が可能になるため,予後を改善させる可能性がある。
