講演情報

[O1-05]救急隊が現場出発前にアドレナリンを投与することに対する予後への影響

*高田 康平1 (1. 白山野々市広域消防本部)
【目的】
JRC蘇生ガイドライン2020では心電図がPEA/心静止の場合、早い薬剤投与が推奨されている。救急隊は現場で処置するか、病院搬送優先かの判断が必要で、現場で薬剤投与することに対する予後への影響を明らかにする。
【方法】
2016年から2023年までに当消防本部管内で発生し、初期心電図がPEA/心静止で薬剤投与された612例を調査対象とした。これを現場投与401例と現場出発後投与211例の2群に分類し、JMP Pro 17を使用し比較検討した。
【結果】
現場投与は現場出発後投与と比較し、接触から投与 (中央値: 5.8分 vs 14.6分, P<0.01)が有意に短い一方、接触から病院到着 (24.3分 vs 22.4分, P=0.01)は有意に長かった。また、脳機能良好率(0.5% vs 0.6%, P=0.84)に差はないが、自己心拍再開率(24.3% vs 11.1%, P<0.01)は有意に高かった。さらに、多変量解析で、現場投与は自己心拍再開[OR 4.28 (95%CI 2.25-8.16)]に良い影響を及ぼすことが明らかとなった。
【考察】
救急隊は現場に留まり、早期にアドレナリン投与を行うべきである。