講演情報

[O10-02]理科の実験中に発生した硫化水素中毒疑いの多数傷病者対応

*園田 健一郎1,2、安齋 勝人2 (1. 埼玉医科大学総合医療センター 高度救命救急センター、2. 埼玉医科大学総合医療センター 救急科(ER))
硫黄の化合物を加熱して出来た硫化鉄に塩酸を加えて発生させた硫化水素の臭いを確認 する実験が行われている。
その際に発生した気体を吸い込んだ中学生が体調不良を訴え救急搬送される事案が散見され、専門機関からも情報提供資料がでている。
2023年6月某日、近隣中学校での理科の実験中、硫黄の匂いがして、気分不快を訴えているとのことで救急要請。担当消防から当院に対応についての相談があった。当初、対応依頼のあった傷病者数は6名、当院は全員を受け入れる判断をし、病院救命士、看護師、薬剤師と共に受入準備をした。準備としては、全面型吸収缶つきマスク、特殊防護手袋(化学物質不透過性)、防護服などのPPE、拮抗薬(亜硝酸アミル、亜硝酸ナトリウム)、傷病者の脱衣後の着替え、拭き取り用のタオルなどを準備した。最終的には中学生11名の傷病者が発生し、その全員が当院に搬送された。病院到着時のトリアージは全て緑。治療行為は行わず、数時間後の経過観察後に全員帰宅となった。本事案の中で、各機関との連携やそれぞれの対応について検討し、今後の改善点も踏まえて報告する。