講演情報

[O14-05]地域病院前救急医療体制におけるICT導入の効果と新型コロナ禍が救急搬送状況に与えた影響についての検証

*堀口 雅司1,2、田中 秀治2、田久 浩志2、植田 広樹3、匂坂 量4 (1. 仙台青葉学院短期大学 救急救命学科、2. 国士舘大学大学院 救急システム研究科、3. 国士舘大学 防災・救急救助総合研究所、4. 中央大学 理工学部 人間総合理工学科)
【目的】
さいたま市における救急現場へのタブレット端末とスマートフォンの導入により、救
急搬送困難事案や現場滞在時間が改善されたかどうかを検証することを目的とした。
さらに2020年3月から発生したCOVID-19パンデミックが救急搬送状況に与えた影
響を検証することを目的とした。
【方法】
さいたま市消防局が集計した2013年から2021年までの救急統計データを使用した。
タブレット端末やスマートフォンの導入の効果推定、COVID-19パンデミックによる
影響に関する解析には、分割時系列デザインを用いた。
【結果】
タブレット端末の導入について、導入前後で有意な差は見られなかった。スマートフ
ォンの導入について、現場滞在時間、現場滞在時間30分以上の回帰直線の傾きは、
導入前後で有意な差が見られた。COVID-19パンデミックの影響について、パンデミ
ック前後で現場滞在時間30分以上の回帰直線の傾きは、導入前後で有意な差が見られ
た。
【結語】
救急医療情報システムのさらなる改善が必要である。導入から約10年が経過し、ICT
の機能と救急活動の最適化、限界などを精査する必要がある。また、急速に進化、発展
するAIを活用した救急医療DXの動向にも注視していく必要がある。