講演情報

[O14-07]能登半島地震におけるプレホスピタル12誘導心電図伝送システムの課題と対策

*笠松 眞吾1、森田 浩史2、宇隨 弘泰3、木村 哲也1 (1. 福井大学医学部 救急医学、2. 福井大学医学部附属病院 救急部、3. 福井大学医学部 循環器内科)
【背景】令和6年能登半島地震では発災直後より通信網の基地局が被災し通信が途絶した。発災以前より石川県能登地方にて自主開発したクラウド救急医療連携システムでタブレットとモバイル12誘導心電計を用いて救急隊が12誘導心電図や写真で医師に伝える伝送システムを運用していた。しかし被災地では地域の病院が被災したことから殆ど機能しなかった。また災害時の救急現場では医療資源が限られているため複数傷病者の同時モニタリングが課題となった。
【目的と方法】広域通信網の確保が何より優先することが明らかとなった。そこで低軌道衛星コンステレーションを用いたモバイル通信装置をDMAT車両に見立て移動体通信試験を行った。また、被災地から域外の三次医療機関への搬送には長時間を要する事から搬送中のCPAに備え生体モニター付き除細動器が有効である。そこでモバイル心電計に加えて複数の種類の除細動器から病院やドクターヘリへの伝送に対応した。
【結果と考察】走行中も通信が可能なアンテナを用いた通信の二重化対策に加え、除細動器とモバイル心電計と組み合わせて現場から車内へと継続的な観察が可能であり災害時の複数事案対応を実現した。