講演情報

[O16-01]精神科選定で搬送された患者が突然心肺停止となった一例

*島田 拓哉1,2、鈴木 恵輔1、富田 佳賢1、菊地 一樹1、柳澤 薫1、杉本 達也1、山荷 大貴1、井上 元1、八木 正晴1、土肥 謙二1 (1. 昭和大学病院、2. 浦添総合病院)
</div>【緒言】救急隊の活動で精神疾患を背景に持つ傷病者では病院選定に困難をきたしやすい。精神科選定として搬送先を探すこととなるが、症状が真に精神疾患によるものなのか不明なケースも多い。今回、精神科選定された患者が突然心肺停止となった症例を経験したため報告する。【症例】44歳女性。Basedow病の既往がある。治療を2年前から自己中断し、その頃から言動がおかしく、家族から精神疾患を疑われていた。夫と口論後に意識朦朧となり家族の話から精神疾患が疑われ、精神科選定で前医に救急搬送された。前医で心不全症状を認め、甲状腺クリーゼ疑いで転院先を選定中に心肺停止となった。当院へ転院搬送となり自己心拍は再開したが、瞳孔は散大し頭部CT所見から低酸素脳症が疑われ、第5病日に永眠された。【考察】精神科救急は診断も選定も困難なことが多く救急領域において解決すべき問題の一つである。本症例は既往に精神疾患もなく家族からの情報により精神科選定となったが、時にこのような内科的疾患が背景に潜んでいるケースも存在する。病院選定の難しさがわかる教訓的な一例であった。