講演情報

[O16-05]HERSにあらずんば最新ERにあらず!?「共通寝台」を利用した堺式ERシステムの提案

*天野 浩司1、中田 康城2、森田 正則1、松井 拓弥4、横田 順一朗3 (1. 堺市立総合医療センター 救命救急科、2. 同 副院長、3. 同 副理事長、4. 同 診療局)
Hybrid ER system(HERS)は外傷治療戦略を革新するインパクトがあり、今後導入を検討する施設も多いと思う。その利点はCT検査/手術/IVR全てが「同一寝台」で可能な点にある。しかしHERSはどの施設でも有用だろうか。
当院は初療室にガントリ自走式の救急CT室、救急Hybrid手術室を隣接配置している。各寝台は「共通寝台」となっており、専用シャトルで寝台ごと患者を載せ替えせず各室へ移動する。このシステムにはHERSには無い利点が二つある。一つは救急Hybrid手術室が清浄度クラスⅡで運用でき、清潔度の高い手術にも対応できること。もう一つは重症患者にCTが占有されないことである。救急CT室には初療室に直結する扉と別に廊下側にも扉を備え、重症患者診療中でも二次救急や入院患者が救急CTを使用できる。その検査件数は8235件/年と院内の2つの通常CT室(7372件/年,14770件/年)と並ぶ。
当院では約9000台/年の救急搬送および重傷患者の重複もあり、HERSでは診療が困難である。初療室はその施設に求められる特性を考慮した設計が必要で、その一つとして堺式ERシステムを提案する。