講演情報

[O17-03]冬期に浴槽内で発生したヒートショックに伴う3度熱中症と門脈血栓症を合併した1例

*木村 倫和1、岡野 雄一2、奥本 克己2 (1. 熊本赤十字病院救急科、2. 熊本赤十字病院集中治療科)
熱中症は、暑熱環境下での暴露で発生し重症例は播種性血管内凝固に至ることがある。一方で、門脈血栓症は発症すると門脈圧亢進症の憎悪につながる。今回我々は、冬期の浴槽内で発生した重症熱中症と門脈血栓症を合併した稀有な1例を経験したため報告する。
症例は60歳代男性。1月の寒冷期に追い焚き機能付きの浴槽内で意識障害の状態で発見され当院に救急搬送。来院時には40度台の高体温、高度意識障害(JCS 300)、ショックバイタルと非対称性の強直性けいれんを認めた。採血で著明な肝、凝固障害を認め、敗血症または熱中症疑いで、深鎮静下管理目的で挿管管理下にICU入室。入院4日目に呼吸器離脱でき意識障害なく経過したが、原因不明の低血圧と血小板減少を認めた為、造影CT施行し入院時には認めなかった門脈血栓を認めた。その後DOAC内服での加療にて血圧及び血小板数も改善し、入院9日目に独歩で自宅退院となる。
3度熱中症を契機とし門脈血栓症を合併した1例を経験した。冬期でも浴室等の環境要因等で熱中症が発生すること、3度熱中症加療後も肝障害や凝固障害が遷延時には熱中症以外の疾患も鑑別に挙げて画像評価を行う必要があると考える。