講演情報

[O18-02]偶発性低体温症70例と膵炎との関連の検討

*吉村 拓人1、入野田 崇1、工藤 秀将1、持山 宜史1、土井 大輝1 (1. 大崎市民病院)
偶発性低体温に伴う急性膵炎の症例はしばしば経験することがある。当院で過去4年間に経験した偶発性低体温症70例について膵炎との関連を調査した。結果は男性42例、女性28例で、平均年齢は76.49歳であった。入院時体温は22.0℃から36.3℃で、平均30.0℃であり、28℃未満が14例、28℃〜32℃が40例で、32℃以上が16例であった。血清アミラーゼは13例で250 U/L以上の上昇が見られ、リパーゼは8例で130U/L以上の上昇が見られた。入院時体温毎の膵酵素の上昇の割合は、28℃未満では4例で28.5%、28℃〜32℃では6例で15.0%、32℃以上では3例で18.7%であった。また膵炎を疑わせる画像上の変化が見られたのは4例であり、28℃未満で2例、32℃以上で2例であった。以上より重症な低体温で急性膵炎を合併しやすいという結果が得られた。低体温による膵炎の発症機序については明らかにされていないが、組織低灌流による膵組織の微小循環障害などが考えられる。今後、重度低体温の管理には膵炎の発症に留意して入院管理することが重要である。