講演情報

[O18-03]血液粘弾性検査(ROTEM)を行った重症熱中症DICの1例

*井上 智顕1、綾田 亮1、八木 雄史1、金田 浩太郎1、藤田 基1、鶴田 良介1 (1. 山口大学医学部附属病院 先進救急医療センター)
【はじめに】重症熱中症DICのROTEMのデータは少ない。今回我々はROTEMの結果を参考に治療し、救命し得た重症熱中症DICの1例を経験したため報告する。【症例】70歳代男性。屋外で倒れており、重症熱中症を疑われ当院搬送となった。来院時JCS300、血圧測定不可、腋窩温39.7℃、Plt 12.0 ×104/μL、PT130%、APTT20.2秒、D-dimer 30μg/mlであった。来院後4時間で、Plt 6.4×104/μL、PT38.9%、APTT63.6秒、D-dimer 249μg/ml、外因系の指標であるEXTEMのmaximum lysis(0-100%で高いほど線溶亢進を示す)はML 99%と線溶亢進型DICを認め、トラネキサム酸(TXA)を2g ivした。右大腿動脈採血部の再出血など出血傾向を認め、来院後15時間までにFFP18U、PC20Uを投与し、線溶亢進型の凝固障害は改善を認めた。81日目に生存転院となった。【結語】ROTEMの結果を参考に早期のTXA、輸血投与により救命することができた。ROTEMは重症熱中症DICの病態把握に有用であることが示唆された。