講演情報

[O2-02]難治性心室細動に対しDSED(Double Sequential External Defibrillation)で洞調律復帰した1例

*橋本 拓人1、上野 浩一1、田代 那央1、児玉 充輝2、田熊 清継1 (1. 川崎市立川崎病院 救急科 救命救急センター、2. 慶應義塾大学医学部 救急医学)
【背景】近年、PCPSを用いたECPRが難治性 VF の治療戦略として確立されつつあるが、侵襲・コストなどから適応症例が限られている。難治性 VF に対する新たな治療戦略としてDSED が注目されており、近年、病院前での蘇生を中心にエビデンスが蓄積されつつある。今回は ECPR 確立後にも持続する難治性 VF に対して DSEDを実施し、洞調律復帰した症例を報告する。【症例】75 歳の男性、路上で卒倒し、目撃者から救急要請された。救急隊接触時、初期波形 VF で除細動を来院までに2回実施されつつ、BLSを行い搬送された。ER 搬入後も VF が持続しており、ACLS を実施しつつ、PCPS を確立した。計7度の除細動と抗不整脈薬にも反応せず VF 持続していたため DSED を実施したところ、直ちに洞調律に復帰した。【考察】DSED は初回の電気ショックで除細動の閾値を低下させ、ほぼ同時に打たれるもう一方のショックで残った VF を除細動する機序と、複数のベクトルからの電気ショックが除細動に有効であるとする機序が考えられている。院外心停止症例で、ER 搬入後も持続する 難治性VF に対して、DSED は考慮してよい選択肢の一つと考えられる。