講演情報

[O3-02]診断に難渋したフグ中毒の1例

*藤原 郁也1 (1. 呉共済病院)
<緒言>フグ中毒は本邦で年間30件ほど発生し50人の死亡が報告されている。中毒は生活歴の聴取が重要であり、救急外来では常に中毒を念頭に置き診療する必要がある。フグの摂取の有無を聴取したが、摂取を否定され診断に難渋したフグ中毒の1例を報告する。<症例>81歳女性。主訴:構音障害、浮動性めまい。現病歴:突如気分不良が出現し構音障害、浮動性めまいによる歩行困難のため救急要請された。血圧206 /135mmHg、脈拍95回/分、JCS1ー2。構音障害あり。他の神経学的所見なし。血液検査は特記事項なし。CT、MRIで陳旧性脳梗塞以外の所見は認めなかった。急速に意識レベル低下し、本人からは摂取した物は聴取できず、家族からはフグの摂取は否定された。さらに呼吸停止となり人工呼吸管理を行い、3次救急病院に転院搬送した。翌日意識レベル改善がみられ、人工呼吸管理から離脱した。当日朝、釣ってきたフグを調理して食べていたことがわかり、フグ中毒が原因として考えられた。<考察、結語>原因不明の意識障害、呼吸障害がある場合は、たとえ本人家族が否定しても中毒を精査すべきである。