講演情報
[O3-03]血液灌流療法と脂肪乳剤が有効であったカルバマセピン中毒の1例
*渡辺 圭1、近藤 匡慶1、長野 槙彦1、矢島 領2、久野 将宗3、菅谷 量俊1、林 太祐1 (1. 日本医科大学多摩永山病院 薬剤部、2. 日本医科大学附属病院 薬剤部、3. 日本医科大学多摩永山病院 救命救急科)
【目的】カルバマゼピン(以下、CBZ)の重篤な中毒症状は意識障害、散瞳、呼吸抑制などがある。今回、CBZ急性薬物中毒に対して活性炭カラムの直接血液灌流(以下、DHP)と脂肪乳剤併用したことでCBZ血中濃度を早期に低下し得た症例を報告する。【症例】20代、女性。入所中の施設で意識がなく倒れているのを発見された。大量の薬包を認めたため急性医薬品中毒の疑いにて当院に搬送され、人工呼吸器管理となった。CBZ最大服用量3,400mgであり、入室12時間後に血中濃度を測定したところ、79.59μg/mLと高値であり、DHP施行と脂肪乳剤投与を行なった。DHPは2日間施行され、第4病日には意識レベル改善により人工呼吸器を離脱し、第9病日に退院となった。CBZの血中濃度は、入室18時間後(脂肪乳剤後)83.48μg/mL 、21時間後(DHP後)55.45μg/mL、36時間後(第3病日)および45時間後(DHP後)はそれぞれ22.59μg/mL、9.98μg/mLで推移した。【考察】DHPと脂肪乳剤の併用は血中CBZを速やかに除去し、患者に重篤な後遺症を残すことなく治療が完遂できた。
