講演情報

[O3-05]糞便性イレウスに伴い,緩下剤が原因の高マグネシウム血症によるショック,致死性不整脈が出現した一例

*加藤 幹也1、有元 秀樹1 (1. 医誠会国際総合病院)
【症例】71歳,男性。意識障害,ショックバイタルにて搬送。既往歴は糖尿病,認知症など。便秘症で酸化Mg 330mg 2錠の連日内服あり。来院時,意識はE1V2M5,血圧測定不可で大腿動脈は触知可能,HR: 60bpm,SpO2: 99% (室内気),呼吸回数: 37回で,心室性期外収縮が頻発していた。急速輸液などで蘇生を行うも,呼吸抑制による呼吸不全が出現し,さらにtorsade de pointes型の心室頻拍が頻発した。その後,Mg: 7.7mg/dlと高値が判明した。Cr: 1.10mg/dl,eGFR: 51.4と腎機能は比較的保たれていた。また,CTで糞便性イレウスの所見を認めた。以上より,高Mg血症による意識障害,ショック,致死性不整脈と診断し,その原因はイレウスによる酸化Mg製剤の腸管吸収増加が原因と考えた。呼吸循環管理と,緊急血液透析でMg除去を行い,病態の改善を認めた。【考察】便秘症に対する緩下剤の酸化Mg製剤は,便秘のコントロールが不良な場合に高Mg血症を起こしうるというジレンマがある。