講演情報

[O37-03]医療機関に所属する救急救命士は市民から信頼されているか?社会的信頼と救急救命処置の受入に関する横断研究

*近藤 諭1,2,3、市川 周平4、橋本 修嗣5、泉谷 昌志1 (1. 東京大学大学院医学系研究科医学教育国際研究センター医学教育学部門、2. 富山大学学術研究部医学系(医学)医学教育学講座、3. 富山大学医師キャリアパス創造センター、4. 三重大学大学院医学系研究科臨床医学系講座 総合診療医学、5. はしもと総合診療クリニック)
【背景と目的】救急救命士法改正により、医療機関に所属する救急救命士(院内EMT)は注目されている。傷病者は、初対面の院内EMTから医行為を含む救急救命処置(処置)を受けるため、院内EMT個人への信頼よりも院内EMT一般への社会的信頼が処置の受入に重要である。しかし、市民の院内EMTへの社会的信頼・処置の受入およびこれらの向上は十分評価されていない。
【方法】横断研究。院内EMTに関する文書提供前後にウェブアンケートを用い、院内EMTと指導する医師への社会的信頼と処置の受入を尋ねた。記述統計とpaired t-testを実施。
【結果】630名が研究参加。院内EMTへの社会的信頼は15点中、平均12.0点、SD 2.6、処置の受入のうち最低スコアの気管挿管は5点中3.8点、SD 1.0、最高スコアはAEDの5点中4.1点、SD 0.9であった。文書提供後に院内EMTの社会的信頼は上昇しなかったが、処置受入(血糖測定・病歴聴取・聴診・気管挿管・骨折固定)のスコアは有意に上昇した。
【考察】市民の院内EMTへの社会的信頼と処置の受入は高かった。処置受入のスコアは、文書提供後に有意に上昇した。