講演情報
[O42-04]胎盤用手剥離術後の子宮穿孔を契機に発見された高度陥入胎盤の一例
*新田 勇人1、古谷 毅一郎1、荻田 和秀1 (1. りんくう総合医療センター 産婦人科)
癒着胎盤は産科危機的出血を来たすまれな産科合併症であるが、分娩後初めて発見される症例も多い。胎盤用手剥離術後に偶然発見された子宮穿孔に対し、集学的アプローチで救命した高度陥入胎盤の一例を報告する。【症例】凍結融解胚移植で妊娠した37歳初産婦。妊娠39週、妊娠高血圧腎症に対し分娩誘発を行い経腟分娩。分娩直後から出血や胎盤剥離兆候なく癒着胎盤と診断。手術室で全身麻酔下胎盤用手剥離術を実施。経腹超音波画像上、胎盤は子宮前壁全体に癒着し剥離困難。同処置中の出血もコントロール不良のため、母体救命目的に緊急腹式子宮全摘術へ移行。開腹時、子宮前壁に複数の穿孔を確認。胎盤剥離操作に伴う子宮筋穿孔と診断。子宮全摘後Open Abdominal ManagementでICUに搬入し全身管理開始。総出血量約8000g。摘出子宮観察の結果、穿孔部にはいずれも漿膜下まで達する高度胎盤侵入を認め、陥入胎盤と診断。術翌日止血確認し閉腹。術後経過良好で、術後8日目自宅退院。【考察】初産婦の癒着胎盤合併は稀であるが、胎盤用手剥離困難や高度癒着胎盤の可能性も視野に入れ、集学的サポート下での胎盤用手剥離術実施が望ましい。

