講演情報

[O42-05]産科大量出血に対し母体救命目的で実施したOpen abdomen managementの2例

*福元 裕貴1、古谷 毅一郎1、新田 勇人1、荻田 和秀1 (1. りんくう総合医療センター)
【背景・目的】Open abdomen management (OAM) は一時的に閉腹せず全身管理移行後に閉腹を目指す方法であり、Damage control surgeryの一環として外傷領域で行われてきたが、近年母体救命にも応用されつつある。産科危機的出血に対し救命科とOAM実施で母体救命した症例を提示する。【症例①】33歳初産婦。常位胎盤早期剥離で緊急帝王切開術実施。術中出血コントロール得られず子宮全摘術へ移行。術後OAMで全身管理開始。術後1日目に閉腹し同2日目にICU退室。術後20日目に退院。【症例②】35歳初産婦。帝王切開後の腹腔内膿瘍に対し開腹ドレナージ実施中、敗血症性ショックと大量出血を認め子宮全摘術へ移行。術後OAMで全身管理開始。術後1日目に筋膜閉創。同3日目ICU退室。同7日目完全閉創。術後22日目に退院。【考察】いずれも大量出血に伴うDICや循環不全に対し大量輸血を要する症例でACSや再出血リスクが高く、OAM実施により救命しえた。OAMは産科救急・母体救命においても有用な治療戦略と考えられる。その実施に際しては産婦人科と救急科のシームレスな連携が重要である。