講演情報

[O6-06]クラッシュ症候群の診断 〜どういう状況で診断に難渋するのか? 何を意識したら鑑別に挙がるのか?〜

*友田 昌徳1、柳瀬 豪1、友田 貴博1、野村 竜也1,2、龍神 香好1、久城 正紀1、前谷 和秀1、則尾 弘文1 (1. 済生会福岡総合病院 救命救急センター、2. 福岡青州会病院)
体の一部が挟まれていたという状況証拠、下肢径の左右差や緊満・水疱などの身体所見、血液検査でCK上昇、の3つが揃っていれば、クラッシュ症候群の診断は容易である。しかし、それら一つでも欠けると、診断の難易度があがる。症例1:79歳男性。倒れていたのを発見され、救急搬送。来院時、ショックで、動脈血液ガスで著明な代謝性アシドーシス、血液検査で高CK血症(31499 U/L)、CTで大腿径の左右差を認めた。詳細な問診を追加したところ、狭い空間に挟まれていた事実が判明した。症例2:76歳女性。意識障害を主訴に前医へ搬送。第4病日にCK上昇(18256 U/L)を認め、当院へ紹介となった。来院して診察をすると、下腿が緊満し、水疱形成を認めた。下腿コンパートメント圧の上昇を認め、診断に至った。体動困難を主訴に搬送される症例は、どこでどのような体位で倒れていたかを能動的に問診していかないと、挟まっていた事実が判明しない場合がある。また、入院中にCKが上昇し紹介となる症例は、悪性症候群や痙攣重積など他疾患を鑑別に挙げやすい。クラッシュ症候群の典型的なエピソードを、自分から拾いにいく姿勢が必要である。