講演情報

[O7-08]自家培養表皮と人工真皮のみで治療した1歳児に対する理学療法の経験

*亀井 俊輔1、上田 敬博2 (1. 鳥取大学医学部附属病院 リハビリテーション部、2. 鳥取大学医学部附属病院 高度救命救急センター)
【はじめに】
 近年、自家培養表皮(CEA)による治療が発展してきているが、2歳未満の重症熱傷に対し、CEAと人工真皮のみで治療した報告はない。
 今回、国内初となるCEAと人工真皮のみで治療した重症熱傷の1歳児を担当した為、理学療法の経過を報告する。
【症例】
 1歳3ヵ月の男児。電子ケトルを倒し受傷。TBSA:40%、Burn Index:35の重症熱傷を呈し、CEA植皮術が施行された。採皮部は臀部。
【経過】
 翌日から理学療法開始。介入当初は右上肢の不快感が強く挙上が困難だったが、14日目のCEA植皮術後から徐々に自動運動がみられた。28日目に自動による全可動域の運動が不十分の為、処置時の鎮静中に他動にて全可動域の運動を実施した。39日目に全可動域の自動運動が可能となり、43日目に退院となった。採皮部の機能障害もみられなかった。
【考察】
 CEAは採皮の範囲が小さい為、採皮部の機能障害が起きなかったと思われる。植皮部も、術後から疼痛等の不快感が軽減したと思われ、右上肢の運動や活動性も改善し退院できた。
【結語】
 幼児に対するCEA植皮術は、従来の治療に比べ、運動機能面の合併症を少なくすることが期待できる。