講演情報

[O9-03]DMAT実働訓練における寒冷環境下での輸液の加温・保温方法に関する予備検討

*稲村 広敏1,2、水野 浩利2,3、沢本 圭悟2,3、多地 貴則4、上村 修二2,3、成松 英智2,3 (1. 札幌医科大学附属病院 薬剤部、2. 札幌医科大学 北海道病院前・航空・災害医学講座、3. 札幌医科大学 医学部救急医学講座、4. 旭川赤十字病院 薬剤部)
【はじめに】輸液は、環境温度の影響を受けることが知られている。北海道は10の空港・自衛隊基地を航空搬送拠点臨時医療施設(SCU)に指定しているが、冬期間の暖房整備は十分ではない。寒冷環境下、SCUでの輸液の加温・保温方法を検討したので報告する。
【方法】令和5年12月の北海道DMAT実働訓練において、苫小牧市消防防災訓練センター内に大型テントを用いたSCUが設置された。保温バッグとカイロの加温・保温効果を検討するため、乳酸リンゲル液500mLを①保温バッグ外、②保温バッグ内、③保温バッグ+カイロにおき、経時的な温度変化を調査した。
【結果】調査時間は6時間で、テント内の温度は11.3℃から13.0℃に変化した。輸液の温度変化は①保温バッグ外7.6℃→10.8℃、②保温バッグ内12.1℃→18.6℃、③保温バッグ+カイロ11.5℃→22.2℃、であった。
【考察】寒冷環境下SCUにおいても、保温バックとカイロを利用することで、輸液の加温・保温が可能なことが判明した。北海道内の10のSCUに保温庫を備蓄するコストを考慮すると、保温バッグ+カイロを用いた輸液加温・保温は現実的であると考えられる。