講演情報

[PD11-03]循環管理で薬剤師が見るべきところ

*宮川 泰宏1 (1. 名古屋大学医学部附属病院 薬剤部)
集中治療での循環管理はカテコラミンの投与、水分負荷および利尿、不整脈管理など多岐に渡る。今回は、それらの中でも昇圧に関して取り上げ、薬剤師が注意すべきポイントについて紹介をする。
まず、血圧管理として目標値の共有は必要である。病棟では収縮期血圧を指標とする場合が多いが、敗血症性ショックや術中・術直後などでは平均動脈圧 65mmHg が臓器循環および心筋障害リスクとして1つの指標となり、不必要なカテコラミン投与を避ける必要がある。
また、カテコラミンのピットフォールとして下記があげられるので、注意する必要がある。
・ドパミンは、中等量ではβ刺激による強心作用が主とされるが、心係数は 7 μg/kg/分で改善が頭打ちとなり、1回拍出量は 5~7 μg/kg/分付近を超えると効果が減弱する。また、平均動脈圧と脈拍は投与量に応じて上昇する。このような効果が全て連動することを認識し、個別に作用を切り分けた方がよい場合はノルアドレナリンとドブタミンを増減した方が調節が容易なこともある。
・ノルアドリナリンを末梢血管から投与する場合は静脈炎に注意する。
・ドパミンで心房細動などの副作用がある場合は、ノルアドレナリンとドブタミンへ役割を分けて投与することを検討する。
・ノルアドレナリンを高用量もしくはバソプレシンを4単位/hを超えて使用する場合、腸管虚血などの末梢循環不全に注意する。CKの上昇や中心温と末梢温の差などもモニタリングする。