講演情報

[PD11-07]予防的薬物療法

*山本 麻里子1 (1. 掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 薬剤部)
救急・集中治療領域では原疾患に対する治療以外に、治療中の合併症をなるべく最小限に抑えるという課題がある。主に知られている集中治療領域での合併症は、集中治療後症候群(post intensive care syndrome:PICS)、人工呼吸器関連肺炎(ventilator associated pneumonia : VAP)、カテーテル関連血流感染症(catheter-related blood stream infection : CRBSI)などがあり、これらを予防するにはケアバンドル、いわゆる行動指針が存在する。未発症の疾患に対して薬剤を投与し、その疾患を予防するということは特殊なことかもしれないが、今日の救急・集中治療領域では特に静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism:VTE)予防とストレス潰瘍予防(stress ulcer prophylaxis:SUP)においての薬学的介入が重要視されている。一方、このような予防的薬物療法に対しては、有効性よりも有害事象が取り沙汰されることもあり、その必要性やリスクを医療者が頻回に評価することこそ必須であるとも言える。薬剤師が薬学的予防の必要性やリスクの提案ができれば、医師の働き方改革やタスクシフト・タスクシェアにも貢献できるかもしれない。そのような積極的取り組みができるよう、このシンポジウムが助けになれば幸いである。