講演情報

[PD12-01]臨床の専門看護師は何をする人?他と何が違う?

*井野 朋美1 (1. 熊本赤十字病院)
専門看護師(Certified Nurse Specialist:CNS)は、ある特定の専門看護分野において卓越した看護実践能力を有することを認められた者とされている(日本看護協会)。複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団を対象とし、問題を総合的に捉え、判断する力と広い視野を持って専門看護分野の専門性を発揮することにより、施設全体や地域の看護の質の向上に寄与する者である。CNSに求められる役割は、「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究」の6つとされている。
 筆者は、急性・重症患者看護専門看護師として、2014年よりICUでの活動を行なっている。実践を行う上では、医師からの包括指示に基づいて看護を提供している。ジェネラリストとの違いは、治療戦略の詳細な理解とそれに基づく看護戦略の計画や実行とその後の評価ではないかと考えている。重症患者の回復を目的として、医師の指示が戦略を反映しているか、かつ患者の状態に有効な結果をもたらすものであるのか等、指示内容が不明瞭な場合には、内容について協議することもある。さらに看護チームが可能な範囲で、戦略を理解し、継続した介入ができるよう、指示内容の妥当性に関して医師や担当看護師との協議の場を持つこともある。組織横断的な活動としては、院内の倫理サポートチームのメンバーとしての役割を担っている。所属施設は急性期医療施設として、ECMO、IMPELLA、VADといったデバイスの管理の増加に伴い、終末期や緩和といった問題を避けて通れなくなった。様々な職種や立場の人が関与する中で、対話の場が設けられない、文化的背景が関与するなど、価値の対立が起こることがある。CNSとしては、それぞれの人との対話やコミュニケーションを積極的に図り、患者の最善について協議できる場の調整などを行い、活動している。