講演情報

[PD15-06]頭部、頸胸部単純+造影検査 ~単純撮影の必要性~

*福留 慎也1、伊藤 大助1 (1. 社会医療法人緑泉会 米盛病院)
外傷診療におけるCTは、他の画像診断装置よりも高い感度を示し、近年では技術の進歩により、以前より格段に短時間でより詳細な画像情報を取得できる。それらも踏まえ、Primary Survey(PS)での位置づけさえも議論されるほど、重要性は増す一方である。しかし外傷全身CTの細部に至る標準化は未だ確立されておらず、技術の進歩に標準化が追い付いていないと考える。当院はHybrid ER System(HERS)を運用し、単純全身CTを用いてPSを行い、Secondary Survey(SS)で必要に応じて造影CTを行っている。撮影方法は、単純にて頭部(I→S)+頸胸腹部(S→I)の2 segmented scan、造影は頭から足先へsingle-pass scanでの2相撮影が基本とし、必要に応じて3相目を追加している。頭部+頸胸腹部2 segmented scanのメリットは、①頸部を胸腹部撮影側に含めることで被ばく量の低減ができる。②頚胸椎手術の際に、脊椎の連続したデータを取得できているためナビゲーションに使用できる。そのため追加撮影が不要となり被ばくが無い。また、患者移動に伴うリスクや業務負荷も低減できる。①②を考慮したプロトコルとそうでない場合の被ばく量の差は、歴然である。単純CTの有用性は、時間短縮、不要な多時相による被ばく、腎機能低下患者や造影剤アレルギーによるリスク等を考慮し、必要に応じて造影相を追加するプロトコルを今回供覧するが、各施設と装置の特徴を活かした独自のプロトコルを選択できる様な標準化を目指すべきではないかと考える。