講演情報

[PD16-02]病棟ラウンドから開始したRRS

*分造 健太1 (1. 愛知医科大学病院)
当院では、院内の予期せぬ心停止や重症化予防が求められ、2019年3月よりRRS(Rapid Response System)の準備を開始した。
RRSの導入に向けて、RRS経験者(医師、看護師)を中心に、医療安全管理室の管理のもとRRS準備委員会を設立した。RRSの対応要素は、病棟看護師が相談しやすい環境を作るため、看護師主導のRRT/CCOTとした。RRT/CCOTの看護師は、JNAラダーⅢ以上のICU看護師とし、育成として準備委員会主催の全3回のシミュレーション教育を行った。シミュレーション教育は、ノンテクニカルスキルの必要性を重視した。RRS導入のしやすさと開始後の問題点を明確にするため、1つの病棟から運用開始した。CCOTは、懸念する患者の有無に関わらず毎日病棟ラウンドを行った。このメリットは、起動要素の説明や患者観察を行う事ができ、RRSの周知が可能となる事であった。開始一か月後には検討会を行い、病棟看護師とRRT/CCOTの看護師とで意見交換を実施した。検討会では、CCOTの時間調整や主治医との関係性で起こる障壁について検討した。課題改善に取り組みながら、段階的に病棟拡大し、2020年10月より小児科を除く全病棟を対象とした。RRS周知のため事例の振り返りや勉強会を定期的に実施した。
RRSの開始からCCOTは毎年250件前後の介入があり、RRT(単一パラメータ)は2020年の24件から2023年には221件まで増加した。これはCCOTを行う中でRRSが周知されたと共に、コールしやすい環境に繋がった事が要因と考えられる。RRS普及の障壁の一つに「主治医の協力」があるが、当院の医師を対象に行った調査では、「看護師主導のRRTは有用か」の質問に「有用ではない」の回答が4%であった。看護師主導のRRS、病棟ラウンドを行うRRSの有用性が示唆される結果と考えられる。