講演情報

[PD7-01]119番通報における緊急度判定

*北小屋 裕1 (1. NPO法人病院前救護と健康管理研究会)
令和4年中の119番通報は942万件で、そのうち救急・救助要請は679万件で、約70%を占めている。急なケガや病気に対する受付窓口として、119番通報が認知されている証拠である。急なケガや病気に対し、一般の住民が消防救急車であるか、それとも自己受診であるべきかを判断するために、Q助や#7119などを活用し、119番通報にかかってくる前に、通報者に消防救急車か消防救急車以外での受診かの判断する体制の整備を進めている。119番通報でも、CPAやショック状態等、傷病者の命に係わる症状に対し、緊急度判定プロトコルVer3を用いて、ドクターヘリやドクターカー、PA連携など振り分けを実施するなど、高緊急体系はほぼ確立されている。しかし、119通報では、低緊急や非緊急に該当した場合、消防救急車以外への誘導プロトコルは示されていない。一部の地域では、#7119や救急相談ダイヤルなどを案内する消防本部もあるが、多くの地域では、119番通報に対応する手段として、消防救急車が出動することになっている。以前から超高齢社会に伴い救急出動件数の増加が予測されていたが、新型コロナウイルス感染症や気候変動による熱中症傷病者の増加などにより、予想以上に救急出動件数が増加し、消防機関による搬送の限界が見えつつある。そのためにも、119番通報から適切な緊急度判定で、#7119などの受診相談への転送や他の搬送ツールへの案内などの検討することが必要となっている。今後、消防救急車を緊急度に応じて出動させるためにも、通報段階から多様な対応を検討していく必要がある。