講演情報
[PD7-02]救急隊活動における緊急度判定の活用
*杉田 学1 (1. 順天堂大学医学部附属練馬病院救急・集中治療科)
救急現場での緊急度評価は、増え続ける救急要請に応え、限られた医療資源を有効に分配するために必要である。平成29・30・令和元年度消防防災科学技術研究推進制度「緊急度判定プロトコルの精度の向上・現場での活用に関する研究」により、緊急度判定プロトコルVer.3が示され、その中に救急現場の緊急度判定ツールがある。本プロトコルは、Canadian Prehospital acuity scale(CPAS)を参考にしたもので、現場での観察結果から緊急度を赤(緊急)、黄(準緊急)、緑(低緊急)、白(非緊急)の4段階に分類する。さらに赤を【赤1】、【赤2】に分けた。判定の過程は重症感、主訴、一次補足因子、二次補足因子について観察・判断する。成人の16症状・徴候、小児の14症状・徴候に対するプロトコルがあり、結果から搬送先を類型化する。現場の緊急度判定は、単一の傷病者に対して緊急度を判定する。このことは多数傷病者のトリアージとしての意味合いより、適切な医療機関の選択に役立つ。地域によって医療提供体制が異なるため、搬送先の類型化を柔軟に変えれば、医療資源を有効に活用することができる。特にサージ期では、大きなシステムを変えずに類型を変えるだけで医療の逼迫を軽減させることができる。救急搬送数が年々増加していることを考えると、全ての要請に対して救急車で搬送することが難しくなる可能性もあり、その様な場合には緊急度判定の結果によって、救急車以外の搬送手段の活用が必要になる未来が来るのかもしれない。
