講演情報

[PD8-03]千葉県AEDの使用及び心肺蘇生法の実施の促進に関する条例によるバイスタンダーのメンタルサポートの実績と課題

*本間 洋輔1,2、愛波 淳子2、平舘 宏美2 (1. 千葉市立海浜病院 救急科、2. NPO法人ちば救命・AED普及研究会)
【背景】一般市民による目撃のある心停止のうち半数以上で一般市民により救命処置が実施されており、救命率向上のために重要な要素である。しかし、バイスタンダーとなった一般市民が救助活動後に精神的負担を負うケースが報告されており、バイスタンダーのメンタルをケアする体制を整える必要がある。千葉県では2016年より「千葉県AEDの使用及び心肺蘇生法の実施の促進に関する条例」(以下AED条例)が制定されており、その条例内で救助活動が原因となって生じた身体及び精神的被害について援助する旨が謳われている。しかし、その認知およびどれくらい使用されているかははっきりしていない。【方法】AED条例制定後、精神的被害に対して援助した件数を調査した。さらに、AED条例の認知度調査のための横断研究を実施した。2024年2月に千葉県千葉市にて実施したAED体験会に来場された方を対象にwebアンケート(web群)と対面でのシールアンケート(対面群)調査を実施した。千葉県AEDの使用及び心肺蘇生法の実施の促進に関する条例について知っているかを調査した。【結果】AED条例制定後、精神的被害に対して援助した件数はゼロ件であった。また、横断研究ではweb群で220件、対面群で134件の回答が得られた。千葉県のAEDに関する条例について、web群で154人(70%)、対面群で128人(96%)が「知らない」との回答であった。【結論】AED条例自体の知名度がまだ低く、援助までつながっていないと考えられる。救命講習会で心理的ストレスとその対策としてAED条例について述べるだけではなく、教育関係者、事業関係者、一般市民などとターゲットを設定し、そのターゲットごとに合わせた周知のための施作の実施やMC単位での仕組み作りを実施していく必要があると考える。