講演情報
[PD9-02]ICTを用いたAEDの効果的な活用について
*木口 雄之1,2、島本 大也2、本間 洋輔3、石見 拓2 (1. 大阪急性期・総合医療センター 救急診療科、2. 京都大学 医学研究科 社会健康医学系専攻 予防医療学分野、3. 千葉市立海浜病院 救急科)
我が国は約65万台のAutomated External Defibrillator (AED)が設置されているが、使用率は低い。我々は2017年から「AED GO」と呼ばれるInformation and Communication Technology (ICT)を活用したAED搬送システムを開発し、現在3つの中小都市で社会実装されている。同様のシステムは海外でも社会実装されており、本システムは我が国で初めて消防指令台と直接連携したシステムである。心停止現場の周囲にいる登録ボランティアのスマートフォンに、心停止場所と付近のAEDの情報が送信される。この情報は消防指令台から直接送信され、活動が可能な登録ボランティアはAEDを迅速に現場に搬送し、救急隊の到着よりも早く基本的な救命処置を開始することができる。これまでの実証実験の結果において覚知からAED GOの通知発信までのタイムラインは海外の先行研究とほぼ同程度である。また登録AED数とボランティア数は尾張旭市では181台、477名、柏市では393台、2260名、奈良市では424台、146名まで増やすことができた。本システムは各地域の実情に合わせて運用が可能であるため、運用方法は各地域において少し異なるが、救急隊より早くボランティアが現場到着する事例は認めている。しかし、AEDの使用による救命事例はまだ得られておらず、本システムにおける課題や今後の展望について報告する。
