講演情報
[SY1-01]ガザでの医療活動の報告、国境なき医師団の取り組み
*中嶋 優子1,2,3 (1. 国境なき医師団日本、2. Emory University School of Medicine Department of Emergency Medicine、3. Metro Atlanta Ambulance Services)
国境なき医師団(Médecins Sans Frontières=MSF)は、民間で非営利の医療・人道援助団体であり、紛争や自然災害、貧困などにより危機に直面する人びとに、独立・中立・公平な立場で緊急医療援助を届けている。2022年には、医療が必要とされている75の国と地域でさまざまな医療援助活動を行った。また、MSFは医療援助と同時に現地で目の当たりにした人道危機を社会に訴える「証言活動」も行っている。MSFは1989年からパレスチナで活動し、ガザ地区では外科治療や理学療法、健康教育などの包括的なケア、ヨルダン川西岸地区では基礎医療や心のケアといった医療援助活動を行ってきた。しかし、イスラエルとハマスの衝突が激化した2023年10月7日以降、医療援助活動を継続することが困難となってしまっている。演者は、戦闘の激化以降初めて現地入りしたMSFの緊急医療援助チームの一員として、11月中旬から12月初旬にかけてパレスチナ・ガザ地区で医療援助活動を行なった。そのときの経験や振り返り、当時の医療現場の状況や症例、どのような苦難に直面していたのかを共有するだけでなく、MSFの取り組みについても共有する。これらをもとに私たちがそれぞれできることを共に考えていきたい。
