講演情報
[SY1-04]過去の海外紛争地域での医療活動 (1994年ルワンダ難民救援国際平和協力業務)を振り返る
*柳川 洋一1、柳川 良子2 (1. 順天堂大学医学部附属静岡病院、2. 伊豆保健医療センター)
ルワンダ国内で民族紛争が繰り返されていたが、1994年大統領暗殺を契機に、民族間の大虐殺が始まり、約100日間に80~100万人が殺害され、同程度の人数が避難民として周辺各国に逃走した。避難民間では流行疾患蔓延により多数の死者が発生した。日本は国連の要請を受け、国際平和協力法に基づく初めての「人道的な国際救援活動:医療、防疫、給水、空輸」への協力を自衛隊派遣により実施した。現地は、日常的に殺人や強盗が発生する治安の悪さ、治療抵抗性熱帯熱マラリアや当時有効な治療法がなかったAIDSの蔓延、ニイラコンゴ活火山の再噴火の恐れなどで、生命への危険が及ぶ可能性のある任務であった。この派遣期間中、襲撃された医療NGOの自衛隊による救出や、現地医療機関の医師殺害による暴動で自衛隊の医療活動が一時停止などの事件も発生した。夜装着して装甲車で緊急出動を行った事案もあった。国連からは現地の医療水準程度での医療実施を指示されていたが、約3カ月間で間には銃創や手榴弾爆傷患者対応のため、防弾チョッキ、鉄兜を1日平均約30名以上、延べ約2,100名の外来患者の診療を行うとともに約70件の手術を行って帰国した。
