講演情報
[SY17-01]重症患者に対する高脂質低糖質栄養製品の可能性
*山田 知輝1 (1. 大阪警察病院 ER・救命救急科)
【背景】重症患者では侵襲に伴い耐糖能異常が生じること、高血糖、低血糖、血糖変動が大きいことが死亡率上昇に繋がることが判明している。高脂質低糖質栄養製品(HFLCF)はその組成により、血糖コントロールを改善させることや人工呼吸器管理期間を短縮させることなどが期待される。そこで、重症患者の早期経腸栄養におけるHFLCFの効果を自施設の重症患者で検討した。
【方法・結果】研究1:成人非糖尿病重症患者で経腸栄養を行った患者を対象とし、標準組成栄養製品群と、HFLCF群を、糖・脂質代謝、臨床経過を後ろ向きに比較した。結果、血糖はHFLCF群で低値である傾向を認め(p=0.052)、人工呼吸器管理期間が有意に短縮していた。研究2:重症患者に対し、前向きにHFLCF群と標準栄養剤群に分け、血糖変動につきFlash glucose monitoring(FGM)法により観察した。結果、血糖変動はHFLCF群で有意に小さかった。また、70~139mg/dlの至適指摘血糖値内(Time in range:TIR)の時間もHFLCF群で明らかに長かった。研究3:重症患者で栄養投与開始後に低リン血症(Refeeding hypophosphatemia:RH)が発生しこのことが入院・ICU滞在期間の増加と関連していると報告されている。高脂質・低糖質の栄養組成がRHを防ぎうるという報告もあることから、敗血症患者において、HFLCFを用いることでリン変化の程度に違いがあるか後ろ向きに検討した。結果、HFLCF群では経腸栄養開始前後のリンの値に変化を認めなかったが他栄養剤群では有意に低下していた。
【結語】HFLCFは重症患者の栄養管理として血糖コントロール・RH予防に有用である可能性がある。
【方法・結果】研究1:成人非糖尿病重症患者で経腸栄養を行った患者を対象とし、標準組成栄養製品群と、HFLCF群を、糖・脂質代謝、臨床経過を後ろ向きに比較した。結果、血糖はHFLCF群で低値である傾向を認め(p=0.052)、人工呼吸器管理期間が有意に短縮していた。研究2:重症患者に対し、前向きにHFLCF群と標準栄養剤群に分け、血糖変動につきFlash glucose monitoring(FGM)法により観察した。結果、血糖変動はHFLCF群で有意に小さかった。また、70~139mg/dlの至適指摘血糖値内(Time in range:TIR)の時間もHFLCF群で明らかに長かった。研究3:重症患者で栄養投与開始後に低リン血症(Refeeding hypophosphatemia:RH)が発生しこのことが入院・ICU滞在期間の増加と関連していると報告されている。高脂質・低糖質の栄養組成がRHを防ぎうるという報告もあることから、敗血症患者において、HFLCFを用いることでリン変化の程度に違いがあるか後ろ向きに検討した。結果、HFLCF群では経腸栄養開始前後のリンの値に変化を認めなかったが他栄養剤群では有意に低下していた。
【結語】HFLCFは重症患者の栄養管理として血糖コントロール・RH予防に有用である可能性がある。
