講演情報

[SY9-02]当院のHybrid ERにおける血栓回収療法への活用とTIPS

*羽鳥 伸哉1、小野 勝範1 (1. 東北大学病院)
HybridERは主に重症外傷患者に対して、迅速かつ適切な診療が求められる救急医療の現場においてOneRoomで診療を完結できる初療室として稼働している。全国でHybridERの導入施設は年々増加しているが、施設によって装置や設備は様々である。当院のHybridERは専用のCT装置・透視装置・手術台を備えた診療室を有している。当院ではその有用性を活かして開設当初から内因性疾患へも適用し、積極的に診療を行ってきた。具体的にはCPA患者へのECMO挿入や急性大動脈解離に対するTEVAR、意識障害・脳卒中に対する脳血管カテーテル治療、肝細胞癌破裂に対するTAEなど適用は多岐にわたる。その中で今回は急性期脳梗塞に対し施行されている、患者搬入から診断・血栓回収療法までの当院の運用を報告したい。
急性期脳梗塞の診断と治療は迅速なアプローチが非常に重要となる症例の一つであるが、HybridERを使用することによってDoor to Scan が可能となり、従来の診断にあるようなCT検査のための部屋移動が不要になった。そのため、初療室での診断・治療方針の決定が行われ、必要に応じて血栓回収療法に移行することが可能となった。しかし実際の運用に至るまでは脳外科医・救急医・看護師との事前打ち合わせや患者搬入シミュレーションを行い、チーム全員の理解を得て、診療の流れを確認するなど、多くの時間をOff the Job Trainingに充てている。また月に1回、症例振り返りもしくはシミュレーションを行い、反省点・改善点を常に次の症例に活かしている。このような経験を踏まえ、診療放射線技師の立場から見た運用に対する利点・課題を述べたい。