水文・水資源学会 日本水文科学会2026年度研究発表会

プロポーズドセッション

 

プロポーズドセッション一覧

社会水文学:水の超学際研究に向けて
代表コンビーナ:中村晋一郎(名古屋大学・准教授)
共同コンビーナ:小森大輔(東北大学・特任教授),檜山哲哉(名古屋大学・教授),
飯泉佳子(日本大学・准教授) 

セッションの趣旨:  社会水文学は,人間と水の相互作用の理解を通じて,水問題の解決に資することを目指す学問である.2010年代以降,国内外で研究が急速に進展してきている.一方で,これまでの研究は相互作用の記述や理解にとどまることが多く,実際の課題解決や政策・社会実装へと接続する実践的研究は限定的である.本セッションでは,水に関する超学際研究の深化,ステークホルダーとの協働,政策との連携を視野に入れ,人間–水相互作用の理論・モデル・実践を統合的に議論する.
・人間と水の相互作用のメカニズムの解明に資する学際研究
・人間と水の相互作用に関するモデリング(社会水文モデル等)
・水課題解決に向けた実践的研究
・水関連施策に関連する研究

マルチトレーサーによる流域水文過程の可視化
代表コンビーナ:利部 慎(長崎大学・准教授)
共同コンビーナ:井手淳一郎(公立千歳科学技術大学・准教授),中村高志(山梨大学・准教授),
                                齋藤光代(広島大学・准教授) 

セッションの趣旨:  流域水文過程の解明は,水循環の理解や水資源管理において不可欠な基盤的研究テーマである.しかし,植生,地形,地質構造の多様性に加え,近年の気候変動や土地利用変化に伴う時間的・空間的な変動が複雑化しており,その動態把握には未だ多くの課題が残されている。単独の指標や,特定の観測項目のみに依存した従来の手法では,これら複雑なプロセスの全容を捉えることは困難であり,複数の物理・化学・同位体指標を組み合わせた「マルチトレーサー法」による,より高精度で比較可能な「可視化」が強く求められている.本セッションでは,多様なトレーサーを用いた現地流域における調査事例に焦点を当てる.地下水流動、降雨流出過程、水文成分の分離,滞留時間推定などの最新の成果を共有し,各手法の有効性と限界を整理する.分野横断的な議論を通じて,流域水文過程の可視化技術の現状と課題を浮き彫りにし,将来の観測・解析の方向性を探る機会としたい.

学際的学会の総力を流域治水の推進力へ
代表コンビーナ:手計太一中央大学理工学部教授
共同コンビーナ:乃田 啓吾 (東京大学大学院農学生命科学研究科・准教授)
吉見 和紘 (富山県立大学工学部・講師)  中村要介三井共同建設コンサルタント㈱部長

セッションの趣旨:  あらゆる関係者が協働し流域全体で取り組む総合的かつ多層的な水災害対策として,国土交通省を中心に「流域治水」という新たな治水政策へと舵が切られた.
 しかしながら,個々の治水対策を構成する要素技術の多くは十分な定量評価に至っておらず,また,その定量評価に不可欠なアンサンブル予測には不確実性が伴うため,ステークホルダー間の合意形成の現場で活用できる水準には必ずしも達していないのが現状である.さらに,理念として掲げられる「協働」が,実際の現場においてどこまで実現されているのかという根本的な問いも残されている.
 学際的かつ総合的研究を重視してきた水文・水資源学会は,この課題に対して何ができるのだろうか.本セッションでは,2024年度に引き続き,現場で顕在化している課題や問題を共有し,その解決に向けた議論を深めることを目的とする.


WUI 火災に対応する水文・水資源分野の新展開
代表コンビーナ:峠 嘉哉(千葉大学・准教授)
共同コンビーナ:五十嵐 康記(筑波大学・准教授),篠原 慶規(宮崎大学・准教授),松本 一穂(岩手大学・准教授)

セッションの趣旨:  平成以降最大の焼損面積となった大船渡市林野火災をはじめ,2025 年から 2026 年にかけて数々の大規模林野火災が発生した.特に大船渡市と今治市の事例では,居住地にも延焼して大きな被害に至っており,Wildland Urban Interface 火災(WUI 火災:林野・居住地近接火災)と呼ばれる林野と居住地の近接領域で生じる火災の危険性が日本でも高いことが示された.WUI 火災に関しては,気候変動への懸念や予警報の必要性から,林野火災が発生しやすい条件への理解が求められており,他方では各種の二次災害への懸念から林野火災後の水文過程や植生の変化に関する研究の必要性も高まっている.国内では林野火災を対象とした研究事例が近年は少ない状態が続いていたが,森林学や火災学等とも連携した新たな水文・水資源分野の展開が必要となっている.本セッションでは,大規模火災を対象とした最新の研究を募り,水文・水資源分野の新たな展開について議論したい.
 

プロポーズドセッションの実施内容

発表申し込み:一般の研究発表と同様に申し込んで頂きます.申し込み区分の該当するプロポーズドセッション名を選択してください.
セッション編成:発表申し込み登録締切後,直ちに代表コンビーナに要旨送付の上,プログラム編成を依頼します.
代表コンビーナの裁量:各発表の発表時間,発表の採否とします.
採用されなかった発表の取扱は一般の発表と同様に実行委員会に一任されます.

プロポーズドセッションに関する問い合わせ

水文・水資源学会/日本水文科学会 2026年度研究発表会 大会実行委員会
プロポーズドセッション係
E-mail:jshwr-jahs-2026@t.gifu-u.ac.jp